祇園精舎の鐘を見て、平家滅亡に思いをはせる「寂光院(じゃっこういん)」【2025京都旅-3】

ジャスミンKYOKO

こんばんは、ジャスミンKYOKOです。

」新緑とインスタセクシーポーズ女子が魅力な?笑「三千院」を堪能した後、せっかくこの山奥に来たんだからと、徒歩で26分先にある「寂光院(じゃっこういん)」に行くことに。

ここも天台宗のお寺らしい。(三千院も天台宗)。

しかも聖徳太子つながりのお寺(奈良に行ってから聖徳太子好き)♪

三千院からもときた道をバス停まで戻って、バス停からその反対側にある寂光院までの民家に囲まれた道を歩く。

あれ?あんなところにオシャレそうなカフェが。

川床みたいなテラスで川を眺めながらコーヒーを飲んでる女子がいた。

日曜日の午後だからこんな感じだけど、週末なら寂光院の方も観光客は多いのかな。

よく見ると、三千院の方はいかにもお土産やさんって感じのお店が多かったのに対し、寂光院側は、オシャレなお姉さんがやってるようなお店が並んでいた。

このカフェの隣もその隣も。

田舎育ちなので、「自然に魅入られて移住してきました」的なオシャレな感覚の都会人を見ると、「ほんとに?自然だけで移住?自然は素晴らしいけど、人間関係濃密よ、プライバシーないけど大丈夫?」と心配したくなります笑。

↑「寂光院」への道しるべが所々にしかなく、しかも緑に埋もれてたり、小さかったりでほんとうにこっちなのか、時々不安になる笑。

↑山藤が咲いてた♪ 

藤棚で観るとそう思わないけど、他の木につるを巻き付けるから、あんなに高いところに到達するんだろうなあ。根回しがうまい政治家?

藤の花は、舞妓さんのかんざしにも付いていて好き♪(20代の時、京都で舞妓さんの衣装を着た時迷わず藤の花付きのかつらを選んだ笑)

三千院とは違っていかにも民家に囲まれた道を通る。

「寂光院」は聖徳太子が父の用明天皇の菩提を弔う(ぼだいをとむらう。死者の安らかな死後を祈り供養すること)ため創建したらしい。

↑「寂光院」入り口のそばにある、「高倉天皇とその妻徳子のお墓」に向かう階段。

高倉天皇は後白河法皇の子供で、父の院政(いんせい。摂関政治みたいなもので、天皇が上皇として隠居した後も実権を握って政治をする)のためほとんど自身で政治をできないまま、若くして亡くなった天皇。

後白河法皇の時代っていったら、平安末期の武士が台頭してくる時代だったから、天皇も大変だったよね。

調べてみたら、高倉天皇って、平家の血筋の最後の天皇の安徳天皇(源平合戦の最後の壇ノ浦の合戦で入水して亡くなる)のお父さんなんだね。

↑寂光院への入り口の階段前で。拝観料600円。(なぜ縦で撮ったのか不明・・泣)

平家に関係するお寺ということでワクワク(基本は源氏派笑)。

義経が好きなのよね。

大河ドラマ「平清盛」を観てからは、源義朝(みなもとのよしとも。頼朝・義経の父)も好き。(単に玉木宏が演じたからかもしれんが笑)。

↑苔が生えた素敵な門扉は、庭園への入り口(入園不可)。

↑近づいて庭園をちょっと撮ってみた。お寺もお城も庭師さんってセンスが問われるよね。

住職が決めるのか、創建した人が決めるのかは知らないけど、「ここにこの木を」とかね。

↑寂光院の門。あーーーここを聖徳太子が、平氏が・・・!!

ここは尼寺だったみたい。代々高貴な家の出の姫君などが出家して守ってきたお寺のようだ。

↑「寂光院本堂」。

ここで、お寺の女性の方が中の本尊の紹介や寂光院の成り立ちを話してくれた。数名集まったらお話が始まるみたい。

「始まりますよー」と何回も言ってくれてたのに、なんか座禅なんかを頼んでた人用のお知らせかと思い、その声には反応せず境内をウロウロしておりました、すみませぬ笑。(なので私は途中から聞いた)

↑ここもお茶席があって、お抹茶をいただけるみたい。

壇ノ浦の戦いで平氏が滅亡した時、幼い安徳天皇を抱えて中宮の徳子は海に入水(じゅすい。海や川に入って自殺すること)。

安徳天皇は亡くなり徳子さんは生き残ったのは知ってたんだけど、助かった後この「寂光院」で過ごしたとは知らなかったなあ。

下関の壇ノ浦も行ったけど、その続きみたいで嬉しい。

出家した後は「建礼門院(けんれいもんいん)」と名乗ったらしい。

隣のお墓に眠ってる夫(高倉天皇)や子の安徳天皇や平家の菩提を弔って生涯を終えたんだね。

↑後白河法皇も行幸したらしい、この寂光院。壇ノ浦の戦いが終わってから来たようだ。

子を亡くした徳子さん(平清盛の娘)を慰めるように見えて、「平氏滅亡万歳」とか思ってたに違いない笑。

(後白河法皇と言えばなんか腹黒いイメージ笑。平家の血を継いだ安徳天皇をそのままにしておきたくなかっただろうし)

でも安徳天皇は孫だから、そこは純粋に悲しかったのかな。

↑この庭のこの付近は「平家物語」※そのままの庭を再現しているらしい。

※平家一門の栄華盛衰を琵琶法師たちが語り継ぐ物語。

姫小松と呼ばれる松(焼失し今は切り株)、池や苔むした岩などがそうらしい。

ま、まさかの!!「祇園精舎の鐘」!!??

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理(ことわり)をあらはす。

平家物語より

↑「平家物語」の冒頭の、祇園精舎の鐘があるとは。

再現してるんだろうけど、それでも嬉しい。歴史の教科書や国語に出てきたよね。

冒頭しか知らんけど笑。

この世のすべては絶えず変化していくもの。永遠に続くものはない。

平家の栄枯盛衰を表現した冒頭、最高だね。

パワハラ上司の栄華も永遠ではないと思うといいよね笑。

でも同時に自分がTOPになったら、いつかそれが終わることを知っておく必要があるということだよね。

↑そんな歴史の日々に浸っていると、丸い植木にへんな泡を発見。

「あっ きっとモリアオガエルかも!!」(水中ではなく地上に泡を出して産卵する山に住んでるカエル)

そんな私の発見には「へー」と興味のないK氏。

ちょっとキモいけど笑、初めて見てちょっと嬉しかった♪

みんな平家の末路を自分に置き換えたら、やたらめったら権力を使わないと思うけどなあ。

パワハラされた時、ニコッと笑って「平家物語の冒頭、知ってます?」という謎の言葉を投げかけるといいかも笑。

ググって調べた上司は震えあがること間違いなし笑。

人間、調子に乗ってる時こそ、言葉に気をつけねばならん笑。

モリアオガエルの泡となって消えんことを祈る。

今日の場所「寂光院(じゃっこういん)」京都市左京区大原草生町

@寂光院(じゃっこういん)

旅のMONEY

前回までのTOTAL42,296円
寂光院 拝観料600円
お賽銭100円
TOTAL42,996円