不実ってまさか、その展開!?『光る君へ -第27話- 宿縁の命』(ネタバレ感想)

ジャスミンKYOKO

こんばんは、ジャスミンKYOKOです。

この前は、「宣孝、許すまじ!」と珍しく女子の味方になった私(まひろだけは特別笑)。

しかし、卑怯だ。

大河め(というより脚本家の大石静さん)、ほんとヒット女子マンガのツボをわかっていらっしゃる。

「女側」には死ぬほど憎い敵役がいてもいいんです(私生活の恨みをぶつけることが出来るからね笑)、でも「男側」には、ちゃんと悪いところがあっても次にはいいところを見せて、女のファンが離れないような工夫をしていて、うますぎる。

前は「道兼」だったが、今回は「宣孝(佐々木蔵之介)」。

心が広いところを見せて、前回離れていきそうだった宣孝ファンをまたガッチリ掴む笑。

主人公の周りに素敵な男の集団しかいないなんて、女にしたらロマンでしかない笑。

今日の記事のお供の画像は「上賀茂神社(かみがもじんじゃ)」です。

『光る君へ 第27話 宿縁の命 』前回までのストーリー

中宮(高畑充希)に溺れて公務をまともにしないお上(塩野瑛久)を内裏に戻したい道長(柄本佑)は、晴明(ユースケ・サンタマリア)の助言もあり、長女の彰子を入内させることを決心する。

倫子(黒木華)の猛反対を受けたが、道長は決行。

一方、まひろは宣孝の浮気を知りイヤミを言ってしまい、仲違いをしてしまう・・・。

詳しくは前回のレビューを見てね→『光る君へ -第26話- いけにえの姫 』

『光る君へ 第27話 宿縁の命 』ネタバレ感想

まさか、紫式部と宣孝の娘賢子を道長の子という設定にするとは!!

早くに別れたまひろと道長、あの二人にキュンキュンしてる視聴者を年末まで引き留めておくにはその手段しかないか笑。

女子は、「あー倫子から嫌がらせがくるに違いない」などと、女子マンガ必至の女の嫉妬盛りだくさんの未来を想像してウキウキしたに違いない。

まあ、でもそうした方が年末までハラハラ楽しいよね笑。

中学生よ、歴史の授業で言ったらいかんよ、「私知ってます!紫式部と藤原道長は好き合ってたんです!」この部分はフィクションだからね笑。

それにしても「石山寺(滋賀県)」ってそんなに気軽に行けるところなの?

内裏(今の京都御所)から歩いて4時間半か、まあまあ行けるな。

まひろは徒歩でも道長は牛車だろうし。

久しぶりに会ってしまった道長とまひろ。夜、都から離れた場所ということもあったのか、思わず一線を越えてしまう。

お供の者を待たせてエッチしちゃうとは、大胆だな笑。ここは寺だぞ!笑。煩悩さらしすぎじゃ。(道綱(みちつな。上地雄輔)がまひろの寝込みを襲おうとしたのもここだったよね笑)

煩悩を禁じている場所の方がより盛り上がるのかもね笑。

途中から「光る君へ」へ参戦した友達が「ガッツリキスシーンやるからビックリした!」と言ってたのが笑った。

そうなんですよ、NHK何か憑き物が取れたかのように、急に爆走しております笑。

20時放送できるギリギリの線を攻めてる、がんばれ笑。

道長は怒るのが嫌いという話の途中、まひろの表情を見て「そういや、まひろに一度だけ腹が立ったことがあったな。今それを思い出してただろ」

そのたった一度怒った時というのは15年ほど前で、まひろととにかく一緒になりたい道長が「北の方(正妻)は無理だ、妾だが俺のそばにいてくれ」と言い、まひろがそれを断った時だよね。

あの時は父の兼家(段田安則)が健在で、道長も参議にもなっていなかった。

父が為時の娘を正妻にするなんて断じて許さないだろうし、妾にするのが思いつくせいいっぱいの方法だったのに、それをまひろが断った・・・。

好きなのに一緒になれない腹立たしさと、今まで誰も自分の言うことに逆らえなかったのに、まひろは断固として言うことを聞かないこともあいまって怒っちゃったのよね。

「偉くなったら、人の心も読めるようになったのですか」

「偉くなったからではない」(まひろが好きだからに決まってるだろ!!!}と言いたい言葉を飲み込みながら低い声で言う道長。気持ちを押し殺そうとする声がたすくくんうまいなあ。

ごまかすように、声を高めに変えて「そういえば海を見たか」

このへん、柄本佑くんの上手さに惚れ惚れいたしまする。

ただあの車のCM観たら「あ、カッコ良くない」と我に返るのでなるべくCMは観ないようにしてる(ひどい)。その点でもNHKがCMないのはいいね笑。

道長が階段昇って行った時、「戻れ!!道長!まひろを抱きしめろ!」ってファンは思ったはずだけど、その中には広末涼子とシェフのW不倫に厳しかった女子もいたはず笑。

広末たちには厳しくて道長とまひろのW不倫は応援する。

同じことだぞ、ただドラマってだけで笑。ここで気づこう。「外野は関係ないから叩く権利はない」ってことに笑。

そしてとうとう、まひろにあの時の子が出来てしまった・・・キャー!!

いとが面白かった。「殿様(宣孝)には黙っていましょう。いけるとこまでいくのです」笑。

この頃はDNA鑑定もないから、妻が言い張ればバレずに済んだこともあったかもね。でも夫の足が遠のいた時の子ならごまかすのは難しい。

北島舞みたいにDNA鑑定が出ても否定する女もいるのに、まひろはバカ正直だから宣孝に別れを切り出し「この子を自分で育てる」と言ってしまう。

「一緒に育てよう。お前を失う方がイヤだ」

こんなこと言われたら、裏切った方はぐうの音も出ないどころか、惚れ直します。

妻の浮気で出来た、違う男の子供と知った上で育てたりましてや跡継ぎにするなんて、なかなかできることじゃない。

この辺も「源氏物語」っぽい。

源氏の君は父(帝)の正妻の藤壺の宮に恋焦がれ、ある晩とうとう抱いてしまった(藤壺の宮も年が離れすぎてるお上より血のつながりのない息子の源氏の方に惹かれてた)。

お上は生まれた子を源氏の子と気づいていながら、春宮(次の帝。皇太子)にし、自身が亡くなる直前に源氏の君が本当の父親だと春宮に告げる。

その源氏の君の父上のようなことを今回するのが、藤原宣孝(佐々木蔵之介)。

落ち着きすぎてるとマンガの主人公にはなれないけれど、大きな器の男が脇を固めてるとほんと魅力的。

前回、まひろの痛いとこを突いたから「宣孝、許すまじ!」と思ったのに、一転「カッコいい~。」

道長との激しい恋とは違う、なんかゆったりした落ち着いた愛情のようなもの。自分の悪いところもすべて受け入れた上でいつも見守ってくれてる温かい感じ。

宣孝も年齢を重ねてきたこともあるし、色んな若い女たちの愛情に自分が応えるのも難しくなってきた、というのもあるのかな(精神的にも肉体的にも・・コラ笑)。

でもいくつになっても嫉妬深いやつはいるし(老人ホームは嫉妬の巣窟らしいし笑)、もともとから備わるおおらかさなんだろうね。

宣孝の「無呼吸症候群」が気になる!あれが死因になってしまうのかな・・。

誰か宣孝に横向き寝をするように言って~。あの時代の枕はきついよね。大谷翔平がCMしてる西川の枕でもしてほしい気分。

「俺も不実だしお互い様」なんて言える男はなかなかいないだろう笑。

自分は風俗に行くけど妻には裏切ってほしくないとか、風俗やキャバ嬢は好きだけど結婚相手は清楚な女がいいとか、自分に甘く相手に厳しい上に、世間の建前と裏の顔が違う男が多いのだ。

結婚するならジャクリーン(家柄もよく、バイリンガルで新聞記者)だけど、エッチをしたいのはマリリン・モンローってケネディ大統領が見本を示してるよね笑。

まひろは、道長へのくすぶってた思いがこの出来事によって宣孝の大きな気持ちに触れ、道長へのそれとは違う彼への愛情もしみじみ感じていくんだろうね。

道長とまひろの子をかわいがることにより、道長からのごひいきも来るだろうと損得勘定を包み隠さず言うのが宣孝らしくてカワイイ。(前回と違い過ぎる感想笑)

若いまひろの不実をそのように捉えることができるのも、宣孝が老いたということなのかもね(宋の薬師の時はイラッとしてたからね)。

『光る君へ 第27話 宿縁の命 』煩悩だらけのドラマトーク

閨房(けいぼう)という言葉は初めて知った。

「夫婦の寝室」という意味らしい。衛門が彰子(あきこ。道長の長女)に教えたのは、夜(エッチ)の心得ってことね笑。

江戸時代には浮世絵で「四十八手(エッチの色んな体位の方法)」を描いた春画(しゅんが。江戸時代のエロ本)があったらしいけど、平安はこうやってお付きの女房が伝えていたのかもしれないね(お母さんが教えたくないだろうし笑)。

この頃は人生50年くらいだし、SNSの炎上なんて気にする方がアホくさくなるくらいに、エッチも出世も自由奔放全力投球だったんだろう笑。

今はSNSなどで個人の意見が気軽に発言できる利点もあるけど、なんか忖度してオブラートに包み過ぎだり、人の間違いを叩きすぎたりして、この平安時代の許容範囲を見習え!とも思う。

死が身近だった平安時代は、他人の揚げ足取りに大事な時間を使う暇なんてないのよね。ちゃんと性生活も子孫繁栄のために必要なこととして身近でオープンにしてた。

今は幼い時から何でも目に触れないように隠しすぎ。大きくなったら急に色々見てしまい結局心が折れてしまうんだから。

平安時代みたいに親の出世から学ぶ競争に負けない心や世渡り術、人の生死、防音装置や壁がほとんどない屋敷の造りから聞こえる女房たちの色恋や閨房術など色んなことを学んでた方が大人になってからのギャップが少ないし心も折れにくいと思う。

人間の世にキレイなものを求めすぎるんじゃない。

会社でもえこひいきなんてざらにあるんだからね。それでも負けない心と自分の弱い部分を直視できる客観性を身につけた方がいいよ。

衛門と倫子の食い違いの会話のシーンが笑った。

「(彰子が)もっと声を出せるようにしてほしいの」

「えっ 声!?(喘ぎ声のことと思ってる)そこは私の教える部分では・・」

「違う!ふだんの時の!!」・・・笑。

衛門が彰子に「上目遣い」を教えてるのも面白かった♪

15歳で上目遣いが出来たらヤバいよ!笑。

でもこのボーッとしたこの世から抜け落ちたような姫がまひろの力だけで快活になんかなるのかしらねえ。(歴史では紫式部は彰子のお付きの女房になる)

私は女子にも返しが面白い人を求めるので、抜け殻のような彰子は友達にも無理笑。

それにしても、倫子と道長夫婦の入内戦略を見てると、まっすぐで根回しが苦手なまひろがもし正妻になってたら、こういうのは難しかったかなとは思った。

道長のこれからの栄華を考えると、したたかな倫子だからこそ正妻で正解だったかもね。

妻に腹黒い自分を見せれるからこそ、まひろの前では「三郎だったころの清らかな自分」でいられるのかもしれない。

不倫に陥ってる女子がいたら、そのピシッとしたスーツのアイロンは誰がかけたのか、自分の目の前にいる人を良く見直してほしい。

奥さんの力で輝いている部分に惹かれているのか、それともその人が放つ人間性に惹かれているのかを冷静に見てみよう。

今日の場所 「上賀茂神社」京都市北区

@上賀茂神社