七日関白の無念と、いつの間にか道兼に同情する自分に気づく『光る君へ 第18話 岐路』(ネタバレ感想)

こんばんは、ジャスミンKYOKOです。

うーん、道長(柄本佑)がついに政権の頂点に!!

まひろ(吉高由里子)にお願いされた理想の政治をもし道長がやるとしたら、あの有名な、上から目線の和歌はいつどんなタイミングで披露されることになるのか、ますますわからないね笑。

そんな疑問がありながらも、毎週がやっぱり楽しみです。

今日の記事のお供は、「清水寺」の桜です。

『光る君へ -第18話- 』前回までのストーリー

悲田院(ひでんいん。孤児や病人が入っている施設)で、疫病に倒れたまひろ(吉高由里子)は、道長の献身的な看病で息を吹き返し回復する。

都の疫病の危機を訴える道長の意見を聞こうともしない道隆(井浦新)は、酒の飲みすぎから来る糖尿病なのか、病に倒れる。

死を意識した道隆は、自分のお家の危機に伊周(三浦翔平)を早く出世させようと、帝に願い出るが・・・・。

『光る君へ -第18話- 岐路 』ネタバレ感想

道兼への怒りはいずこに。七日関白の無念

み、道兼(玉置玲央)が・・・・!!

あっさり死んじゃった! 京都の文化博物館で藤原家の年表を観てきたのに、まさか、関白の詔(みことのり)を受けてから7日後に死ぬなんて、そこまでちゃんと気づいてなかった。

まひろの母を殺したかと思えば、自分を自身でせっかんして同情を買い近づいた花山天皇(本郷奏多)を騙して出家させるわで、ほんとヤなやつだったのに。

前回の、疫病が蔓延する都に向かう時、「今まで汚れ仕事をしてきたオレが行く、お前は行くな」と言って道長が行くのを止めた時、ちょっとカッコよかったりしたのよね。

そこをキュンとさせといてからの、今回の疫病でのあっけない死。

うまいわ。このドラマやっぱり。

私の中でくすぶっていた、道兼へのイライラした気持ちはどこへやら笑。

自分は浄土には行けないかもしれぬ恐怖と闘っているというのに、死の床に就きながらも道長を気遣い、感染ったらいけないと遠ざける道兼。

道長は言われた通りに部屋を出るも、兄の震えながらの読経を聞いた途端、朽ち果てようとする道兼に駆け寄ることころはウルッときた(道長は生きるのわかってるからここは安心して見てられるよね笑)。

明智光秀の「三日天下」も悲しいけれど、道兼の「七日関白」も悲しい。

純粋な人ほど一途に献身的に仕えるけれど、頭がキレてずる賢い人のいいように振り回されてしまうから、裏切られた時に怒りが頂点に達してしまう。

光秀も道兼も、信長や兼家(段田安則)に献身的に尽くしたけれど、とうとう我慢ならなくなって、謀反を起こしたり、出会い頭に人を斬ってしまったりね。

道兼役の俳優さん、うまかったなあ。

なんか井浦新の道隆より魅力的な役柄だったよね。

世襲制の会社よりもっと大変な平安時代

一条天皇(塩野瑛久)は、大変だ。

自分の周りが、藤原兼家の子供で塗り固められている彼。言ってみれば、母親におじさんにおばさんが囲んでるわけだよね。めんどくさっ。

で、いとこが関白候補(伊周。三浦翔平)と奥さん(定子。高畑充希)だし。(濃いーーー血が 濃すぎる!)

悩んだ末に道兼を次期関白に任命したのもつかの間、急死してしまったので、本当に任命したかった、妻定子の兄の伊周(これちか。三浦翔平)を次期関白を定めようとする。

でもそこに母(吉田羊)がやってくる、道長を任命せよと。

母と妻の板挟みになって、かわいそうではあるけど、そこが男の見せ所よ、一条天皇。

ここでどっちにもいい顔するから、世界から「嫁姑問題」はなくならないのよ。(私情が入ってすみません笑)

「母を捨てて妃を取るのですか」

そりゃ、そうやろ。

ここで一生を長く暮らす妻の方を優遇しないから離婚になるんですよ!笑。

一条天皇の選択は「嫁姑問題」においては正しいと思ったのに、翌日になったら母も立てて、道長を「内覧(ないらん。関白に準ずる役職)」に任命。

これには中宮(高畑充希)もムッと来るよね(私もムッとくる笑)。

まあ、「嫁姑問題」においては一条天皇のやったことは「不正解」だけど、この欲望渦巻く平安時代の内裏では、どちらも程よく立てるのが正解だったかもね。

そこらへんの夫じゃなく「天皇」なんで、これに怒った定子から離縁を叩きつけられる、なんてこともないだろうからね笑。

ジャスミンKYOKOの煩悩だらけのドラマトーク

なんでしょう、定子と一条天皇っていい感じになるけど、キスシーンはないよね。

それはまひろと道長にだけ特別に許されたシーンなのかもね笑(NHKにしてはゴールデンタイムにがんばったから笑)。

一条天皇にしてみれば、小さい頃から一緒にいすぎて、もはや姉みたいな感じで、性的にムラムラ来ないのかも(おい!)。

なので道長の娘の彰子(しょうし)が入内してきたら、とたんにキュンとくるのかもね。

歴史の授業では、藤原道長は「摂政」と習ったのに、実際は「内覧」だったのかー。勉強になるな。

ちゃんと歴史的事実を踏まえながらも、こんなに便利になった世の中でも変わらない、男の社会的地位への欲望と嫉妬、女の寵愛への欲望と嫉妬を織り交ぜながら描くので、身近に感じて面白いんだろうね。

あの『スター・ウォーズ』だって、壮大な宇宙を舞台にしてはいるけど、ただの「親子げんか」の話だから笑。

それにしても、この頃は不妊検査なんてないから、本当は男(帝)のほうに原因があるかもしれないのに、子が出来ぬ中宮ばかりが実の父や兄から責め立てられてかわいそうだよね。

結局、父の道隆と兄の伊周も、亡き兼家(段田安則)とそっくりで、女を道具としてしか見てないのよねえ。

まあ、この時代もそうだし、今もそんな男は五万といるが笑。

なんか、宣孝(佐々木蔵之介)が、まひろといい感じになるのが秒読みになってきたね。

「藤原宣孝(ふじわらののぶたか)」ってかなり派手で風流を好む人だったらしいから、まひろみたいに会話の切り返しができる人がほんとにタイプだったのかもね。

私も女子によくある、展開の見えないダラダラとした話がほんと苦手で、面白いことをピンポイントで話せる女友だちがいることを、ほんとありがたいと思うもん笑。

お前の絵日記を聞きたいんじゃないぞ、私は!みたいな女子いるもんね笑。(朝起きて、朝ごはんを食べて・・から始まるような、何の話をしたいのかがわからない話し方の人のこと)

面白い話は簡潔にせねば、ウケるものもウケぬ!(実資風笑)。

まひろへのお土産に紅(べに。口紅)を買ってくるなんて、素敵♪。

佐々木蔵之介の口から「太宰府(だざいふ)」っていう言葉を聞くと福岡に住んでる者はふふふとニヤけてしまう。

まひろは次回のお話から内裏に出仕するようだけど、道長や倫子、ききょう(ファーストサマーウィカ)とどんな絡みがあるのかが、楽しみ。

公任くん(町田啓太)たちが最近出番少なくて寂しいー。道長の世になったら、役職に取り立てられていっぱい出てくることを願う。(イケメンは数多い方がいいっす)

今日の場所 「清水寺(きよみずでら)」京都市東山区

@清水寺