男への復讐は別のかたちで。『光る君へ 第26話 いけにえの姫』(ネタバレ感想)

ジャスミンKYOKO

こんばんは、ジャスミンKYOKOです。

宣孝様(佐々木蔵之介)がカワイイって思ってたのに・・・!!

なんですか、あの態度は!

なんでしょうね、ゆるい考えの人だからこそ、まひろの賢さもまっすぐなところも受け入れられるけど、ゆるいからこその欠点もある笑。

男は夢中になってる時は優しいけれど、ひとたび心と体を許すとつけあがる・・笑。

平安の世も現代も男女の仲は難しいのう笑。

今日の記事のお供は、紫式部(まひろ)と藤原宣孝が暮らした、蘆山寺(ろざんじ)です。

男子をディスってますので、不快な方は読まないでください笑。

『光る君へ 第26話 いけにえの姫』前回までのストーリー

国司の父為時(岸谷五朗)から宣孝と結婚すると「潔癖だから宣孝のことで傷つくこともあるぞ」と言われたが、都に帰ることにしたまひろ(吉高由里子)。

出家した中宮(高畑充希)にうつつを抜かし国事をおろそかにするお上(塩野瑛久)の姿に、安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)は国に凶事が次々と起こると予言。

鴨川が決壊し一刻の猶予もないと判断した道長(柄本佑)はお上の元に向かい、忠告よりも効く賭けに出るが・・・・。

『光る君へ 第26話 いけにえの姫』ネタバレ感想

↑紫式部のひいじいちゃんが建てた邸宅。今は「蘆山寺(ろざんじ)」というお寺。

いよいよ、まひろが宮中にあがる日が近づいてくるのか。

今回のお話は、道長が自分の娘を入内(じゅだい。天皇に嫁ぐこと)することを決めたところまで。

歴史はどうだか知らんが、道長は天変地異を防ぐために娘(彰子。あきこ)を入内させたことにするのねえ。

脚本家うまいなあ。

↑ここで紫式部は、「源氏物語」のほとんどを執筆した。

あのぼんやりした娘をまひろが支えるのね♪

それにしても15歳であのぼんやりはヤバすぎないか?

「仰せのままに・・・」笑。

なんか、「源氏物語」で、源氏の君の最後の妻になった「女三宮(おんなさんのみや)」にそっくり。

意思がなく流されやすい性格で、いつもぼんやり。

源氏の君の正妻(先の帝の皇女であったことから紫の上より位が高い)でありながら片思いされた男に流され浮気しちゃう女。今回左大臣の猫も三宮が飼ってたのと同じ黒っぽい猫になってるし。(昔左大臣家で飼われていた猫はキジ猫だった)

道長の征服欲ではなく、あくまでも朝廷を平穏にするため娘を入内させるとなれば道長に清らかさを求めるファンも納得よね笑。

それにしても道長、「心に思う人は別」と言いながらもう4人も子がいるやん笑。お前・・・。

そのセリフ、まひろ側からすると、ロマンティックな話の一方、「やるこたやってるじゃねーか」だし、妻側からすると「ナメんじゃねえ!こんなに子を産んでやったのに!」って話でしょうね笑。

娘の入内をあんなに反対してた道長からその事実を聞かされ、倫子(黒木華)は激高。

「私を殺してからにしてください」

出た、ここでようやく内面の強さを出したわね。

まひろが官職を干された父為時(岸谷五朗)のために左大臣(倫子の父)に力添えになってほしいと相談に行った時、かぶせ気味に「できません!」と言った時ほんとムカついたもんね。

お前、相談をめったにしないまひろが助けを請うてるんだよ、無理だとしても一応最後まで話を聞かんか!

倫子もいつも心ここにあらずの夫から相談されたことが嬉しかったのか、やっぱり道長のことが好きで迷いつつも言うことを聞いちゃうよね。

倫子の母上の石野真子もなかなかのしたたかさ。

「中宮様(高畑充希)はお上(一条天皇。塩野瑛久)より4つも上でしょ。今は夢中でもお飽きになるんじゃないかしら」

この時代は成人が早いから(元服、裳着の式15歳)次々と若い子が入内してくるし、4つしか上じゃなくても若い子に負けるのねーーー!!厳しすぎる!

男子の本能からか、若い女子の肉体に夢中になることが昔から当然のようになっていて、それが女子の不安を現代にも引き継いでいるのよね。

女子だって何歳になっても結婚も恋愛もしていいのに。男のこの気質が女子の結婚を焦らせる原因でもあるよね。

でもこんなハリウッド女優団体がギャーギャー言いそうなセリフを忖度せず、ちゃんと石野真子に言わせているところが嬉しい。

なんでも省いたらいかん、歴史的にそうだったのだから、事実を描かなきゃね。

倫子の母上もここで彰子を入内させる方が、道長の権勢は続くだろうし倫子やお家の繁栄も考えての発言なのかもしれないよね。

ここまで裕福な家にいたら、為時の家のような生活はもうできないだろうから。

そんな世の中だから、フランスのマクロン大統領は女性の支持を集めたかもしれないよね。「妻が24歳年上って成り立つの!?」そんな奇跡があるなら、ロマンだわーって♪

ぼんやりした若さだけの女に勝つには(悪魔的な言い方笑)「知性と大人の魅力」しかないけど、男もある程度の年を重ねてくると、女から上から言われるのが嫌いだから「そんなのお前に言われんでもわかってる!!」と年下に走るのかもしれないよね笑。

だからそこは「かわいさ」も出さんといかん笑、まひろ、そこが踏ん張りどころだぞ、がんばれ!

↑紫式部と藤原宣孝が暮らした邸宅跡地の「蘆山寺」。

女子は感情的になることが多いけど、どんなにムカついても一番男に言ってはいかん言葉を口にしてはならない。

今回の倫子の「呪詛はあなたの家の得手でしょう?」みたいなことね。

宣孝の浮気を知ったまひろが、久しぶりに出向いた宣孝(佐々木蔵之介)に対し、(会いに来てくれて嬉しいのに)ムカつくあまりについかわいくない態度を取ってしまう。

まひろの気持ちはわかるよ、でも感情にまかせて言ってしまうと自分が困ることになるので、そこは悔しくても我慢しなきゃいかん笑。

「正論」で叩きのめすのはその時だけは確かにスカッとする(やったことあるな、この言い方は笑)。

でも、男は自分勝手だから般若のような恐ろしい顔の女のところへは寄り付かなくなり、笑顔の女のところに行くものなのだ。

↑ここで宣孝との子、娘の賢子も生まれた。

責め立ててもいいことは1つもない。男は自分の方が悪くてもギャーギャー言われるのが苦手。

復讐をしたいなら、冷静にチクりと一言言い、他のことで楽しそうにしているのが一番。

他の女に反物を買ったのを聞いても、まひろのようにイヤミを言うのではなく、別のことに目を向けるか、いとみたいに殿様の帰りを待たずいい人を家に呼ぶなど、「別の楽しみ」が許されるのであればそっちを優先する。

一度手にした獲物がよそを向いて楽しそうにしてることほど、男にとって屈辱的なものはない。それが復讐になるのだ。

寄りかかって男子の方ばかり向いてるから、イヤミの1つも言いたくなる。

昔のまひろを取り戻すんだ。

関係を続けていきたいなら、最後のとどめを言うのはやめよう、とどめは別れを決断したときに取っておこう(笑 怖)。

ただ別れを決断した時はもう相手に興味もないから、とどめのことも忘れているものだけどね笑。

「左大臣さま(道長)もお前のそういう部分がイヤになったんじゃないか」

これは男側の一番言ってはいけないこと。

あの時、片意地張らず、道長の妾になっていれば・・というまひろの後悔の気持ちにグサリと刺さる言葉。

私はこれを言われたら別れるな笑。まあまひろが「正論」を振りかざしたから、買い言葉になったのだろうけど。

今まではプンプンしたまひろが好きと言ってた宣孝も、自分のものになった後はそうはいかないのよね。そこが恋愛と違うとこ。

おのれ宣孝、許さん!!

あーーー直秀が生き返らないかなあ。あの人だったらずっとまひろを応援してくれたし、宣孝に嫌がらせしてくれたのになあ。

でもこういう男女のもどかしさが、大河ドラマで観られるなんて!やるなあ、NHK。毎週楽しい。

現代に通じるものを感じながら、「女子よ、夫や恋人や子供だけに目を向けるな、自分の好きなもの、好きな世界を持っておけ」と上から目線で見守っています笑。

「自分の世界」それこそが自分を守る盾にもなるし、自分の人生を生きたって証にもなるからね。

今日の場所「蘆山寺(ろざんじ)」京都市上京区

@蘆山寺