「川辺の誓い」?なんだ、なんだ、二人で河原に立つのか?
2人がただの三郎とまひろだったころの思い出の河原。
その思い出に立ち返るかのように、道長と藤式部(紫式部)が、宇治の河原に立つ。
あーーー「宇治十帖編」の始まりね!!とすぐ分かったけれど、それにしても物語の運び方がうまい。
道長をギリギリの線で「欲に溺れた強欲貴族」に描かぬよう、細心の注意がなされておるな笑。
今日の記事のお供は京都の「六角堂」のしだれ桜にございます。
『光る君へ -第42話- 川辺の誓い』前回までのストーリー
↑六角堂がある寺、頂法寺(ちょうほうじ)。
一条天皇が崩御し、春宮だった居貞親王(いやさだしんのう)が三条天皇として即位。
春宮時代に嫁いでいた道長の次女の妍子(きよこ)も内裏に入ることとなるが、かなり年上の三条天皇に気持ちが入らず、暇を持て余す毎日。
道長の権勢を抑えたい三条天皇は、道長の子を重用しつつも、道長の弟などを近くにはべらせはじめ、道長の思うような政(まつりごと)にしないように画策しはじめる。
思うようにいかない毎日にいら立つ道長は彰子や行成からも怒りを買う。
そんな平安中期、武士がじわじわと台頭してきていた・・・。
『光る君へ -第42話- 川辺の誓い』ネタバレ感想
「策士」と「策士」がぶつかり合うとかなり面倒だね笑。
三条天皇(もと居貞親王)がなかなかの腹黒さなので、「なんか最近道長って昔の兼家みたいに強欲になってきたわあ」と思い始めていた視聴者女子たちの目くらまし作戦??。
新しい悪役を配置したことで、道長の強欲さが目立たなくなるよね。
やはりどう転んでも道長は、あの「望月の・・・(この世はすべて私のものだ・・)」と詠んだ、強欲で傲慢じゃないように描かねばならないのね笑。年末までラストスパートだからね。
それにしても、あの美しい時代は終わった。
三条天皇と、妍子(きよこ。道長の次女)の時代になってからというもの、うっとりするような美しさがまったくない笑。
前の一条天皇(塩野瑛久)と中宮彰子(あきこ。見上愛)の二人が良かったなあ。思い合ってて・・・しかも美しい。
妍子(きよこ)があまりにも中宮としての品位と知性に欠けてて、見るに耐えん怒。
三条天皇は、道長のいとこ・・・?
道長の腹違いの姉が居貞親王(いやさだしんのう)の父、冷泉帝(吉田羊が嫁いだお上の前の帝)に嫁いで産んだ子だから、甥っ子か。
甥より自分の子(彰子)が産んだ子(孫。敦成親王)の摂政になるべく動くため、三条天皇の関白を辞退したのかな。
関白になったら自由が利かなくなるのか、前の一条天皇の時も一度断ってたよね。
藤原氏ばかりで関係が難しすぎるのと、その血の濃さが怖すぎる!
三条天皇としては、道長の力を削ぎたいわけよね。
娍子(すけこ。兼家時代の大納言の娘)を立后させるなど、道長の直系血族を引き離しにかかってて、前の帝がいかに純粋でズル賢さがなかったのかがわかるよね。
長い春宮時代に意のままに操られる一条天皇を観て、学んだのだろうね。
美しい一条天皇の存在がこんなに大事だったことに今さら気づく笑。
塩野瑛久くんはお上になるべくしてなった俳優よねえ。他のドラマが考えられん。
三条天皇との駆け引きで、道長の側室の源明子の次男、顕信(あきのぶ)の出世話を断ったため、顕信が絶望し、出家してしまった。
思い余って出家したんだろうけど、あの若さでしたら後悔しそう。
今の時代の、「反省してます!頭を丸めました!」と坊主にしたのと違うからね笑。
俗世を捨てるんだから、貴族のお坊ちゃまが。
比叡山から帰ってこれんのよ???わかってる?
無理だわ、私なら(無理だろうね笑)。
今までも不遇の時を過ごしていたから、側室の子は浮かばれないと思って絶望したのかもしれないね。でも道綱(みちつな。上地雄輔)の例があるから、諦めないでほしかったけど。
側室の子がTOPに躍り出ることは難しい。それくらい昔においては身分の差がすべてを決定づけるんだろうね。
明子がしおらしいのを初めて見た笑。
顕信の出家のショックと明子に責められ、心労が重なっていた道長は倒れてしまう。
百舌彦(もずひこ。道長の従者)が泣きそうな顔してるのを観て、私もつられて泣きそうになった。
なんか最初の頃、道長の恋文をまひろに届けてた時の、乙丸とライバルみたいにキャッキャしてたあのほほえましい時代が走馬灯のように巡ってきて。(この1年のことなんだけどね笑)
「お前は、俺より先に死んではならぬ!!!」
キャー!!!私にも言って!!
よろよろしてたのに、それだけはビシッと言う道長に久しぶりにキュンと来た。
いいなあ、まひろ。こんなこと言われてさ。(でも道長はやることやってて7人くらい子供いるけどね笑 このシーンだけはそれを忘れたい・・・笑)
究極の愛よねえ。
愛する人の最後は観たくない・・・。
出世も肉欲も関係ない、心で結ばれた者同士の絆が一番強い。
・・・・と女子はいつまでたってもそう思いたい笑。
そうよね?そうと言って!男子!!!(アホ)
宇治川のほとりで・・・。こんな愛を受けたら、このまま流されてもよいとか思うのかしら。
「宇治十帖編」はどっか物悲しくて、やはり源氏の君が主役だった「源氏物語」の方が私は好きなんだよね。
※「宇治十帖編」の主役は薫大将(かおるのたいしょう)。光源氏の子として育てられるが本当は源氏の君の正室の女三宮に恋した柏木との密通の際にできた子。
道長の老いるところまで描くのかな。
ファンタジーすぎるのもヤダし、どんなラストなのかな。
「西郷どん」のラストみたいな終わり方はしないでくれ(切腹せず回想ファンタジー)。
『光る君へ -第42話- 川辺の誓い』煩悩だらけのドラマトーク
お上(一条天皇。塩野瑛久)が亡くなった以上、あと数回、年末まで女子の心を引き留めておけるのは、本家、道長(柄本佑)だけだ。
私は柄本佑なんてまったく興味なかったのに、このドラマを観て、かなりひいき目になってしまったようだ。
DVDを借りてきて観た『アルキメデスの大戦』(菅田将暉主演)の映画でも、佑が坊主であるにも関わらず、菅田君よりいいと思ってしまった笑。(この映画のキャラがなかなかよかった)
それにしても石野真子がまだ生きてたのにビックリ笑(道長の義理母)。
双寿丸(そうじゅまる)で久しぶりに「今日から俺は!」の伊東(伊藤健太郎)を観た。復活したんだね。
まひろの娘の賢子(かたこ)と恋に落ちて、以前の「三郎とまひろよ再び」みたいなことをしてるんだろうが、私はときめかない笑。むしろあのエピソードはいらないくらいだ笑。
高貴な生まれじゃないとして、直秀設定だったとしても雲泥の差だ(厳しい笑)。
最近、源俊賢(みなもとのとしかた。明子の兄)が好きだなあ。最初、残念な兄かと思ったら、清濁併せ吞む(善悪の区別なく受け入れる)感じで補佐役がササッと出来るのが素敵。
したたかだけど、そこまであくどそうに見えないのがいい♪
戦闘がまったくないのに、「光る君へ」は面白い。
フィクションが多いんだろうと思ってたのに、エピソードは付け足していたとしても歴史上起こったことは忠実に描いてるのがすごい。
「源氏物語」をちゃんとエピソードに絡ませているのも嬉しい。
私の毎週の楽しみがもうすぐなくなるって考えると寂しいなあ。
六角堂のしだれ桜、素敵です。向かい側のスタバから観るのも一興。
こんばんは、ジャスミンKYOKOです。