『運び屋』イーストウッドの描くアメリカが好き過ぎてたまらない

こんばんは、ジャスミンKYOKOです。

クリント・イーストウッドが11年ぶりに監督・主演をした映画『運び屋』を見てきた。

・・・もう、最高!

アメリカの田舎に行きたくなった。

TOP画像:https://eiga.com/movie/90319/special/

『グリーンブック』でもアメリカ熱に火がついたけれど、なんだろうな、イーストウッドの映画に出てくる味のあるモーテルや、ダイナー、アメリカンフードは、わたくしジャスミンの好みなのだ。

錆びれてて、ダサい。そんなのが私の憧れのダイナーとモーテル。

アメリカのいいところもダメなところもひっくるめて、イーストウッドの「アメリカ愛」が伝わってくる。

クリント・イーストウッドは、『グラン・トリノ』以来の主役。


あの映画も最高だった。

『グラン・トリノ』はサメ映画やマーク・ウォールバーグが好きな、映画好きの後輩が薦めてくれたもの。

「とにかくイーストウッドがかっこいいです!オススメです!」と言われ見たら、イーストウッド監督作品の中でも上位に来るくらい好きになった。

今回も、その『グラン・トリノ』と一緒で、口が超悪く、不器用で家族に好かれないけど、どこかにふっと温かいおじいさんを演じてるのだ。

『グラン・トリノ』が好きだった人は、ぜひ、観てほしい。




ストーリー

出展:https://eiga.com/movie/90319/gallery/

アール・ストーン(クリント・イーストウッド)はイリノイ州に住む90歳の老人。

生涯をかけたユリの栽培の商売が頓挫し、住むところも差し押さえられた。

そんな時に、「車を運転するだけで金がもらえる」という仕事を教わり、始めてみたものの、運転するだけではなかった。

麻薬の「運び屋」だったのだ。

長い間、仕事一筋だった男は、家族からも嫌われ、失った時間と愛情を取り戻すかのように、「運び屋」で大金を得て家族や友人たちにお金を遣うようになる。

 

家族と滞りなく、うまく生きてきた人はそれだけですごい

出展:https://eiga.com/movie/90319/gallery/

人間は一生において、何か「課題」を与えられると、何かの本で読んだ。

アール(クリント・イーストウッド)は、家庭を顧みず、ユリの栽培にお金と時間をそそいだ。

その事業が破たんし、仕方なく家に帰って来た時、もう家族の心は離れていた。

でも、日本のお父さんもそうだけど、この世代のお父さんってこんなじゃないのかな(@_@)。

働くことに全力で突き進む。

娘や奥さんはえらく文句を言っていたけれど、私だって授業参観や卒業式に父上なんか来たことないし、来なかったからって何にも感じてなかったけどなあ。

お母さんが来てたなら良さそうなのに・・・(;^ω^)。

・・・とちょっと思いました。

だって、生活費は養ってくれてたわけでしょう?

「働かない男」より断然いいじゃないーーー。

何て言うのかな。

自分が働くのが好きで、アラフィフにもなったから多少心が広くなったからか?

器用なお父さんより、こういう不器用なお父さんの方がいいなあと思う。

私は古いタイプなのかしら(^▽^;)

この前、マックで中学生の娘とお父さんがいて、「○○ちゃんがこんなこと言ってムカついた!」「こんなことしたの、信じられないでしょ?」と、ティーンのしょうもない愚痴を「うん、うん、そっかーそんなことあったんだ」とずーーーっと聞いてるお父さんがいて、なんだか怖くなった(;^ω^)。

若い娘の愚痴を聞いてあげるお父さんとか、だ、大丈夫?とビックリした。

今時のお父さんたちは、余裕があるのかなあ。

生物学的に男の人は一極集中型が能力を発揮しやすいから、「狩り」→仕事をするようになり、女子は色んなことを同時にこなせるから「家事・子育て」を請け負うことが出来たと聞いたことがあるけど、最近の男子はマルチタスクができる生物へと進化を遂げたのかもしれないね。

会社でも、器用で女子にも愛想ふりまいて、うまくこなしてる上司より、無骨だけど、温かい不器用な上司の方が好きだったけど。

・・・と家族の方に共感せず、このお父さんの方に共感してしまう私であった。(;・∀・)

この年齢になったし、自分も働いてきたから、こういうお父さんたちの気持ちがわかるけど、やはり昔は短気なところが嫌いで、しょっちゅうぶつかっていた。

長子は、両親が一番エネルギッシュで、元気な時に思春期を迎えるから、親の短気や八つ当たりの被害者になりやすい。

「お父さんが理想のタイプ」と一度は言ってみたかったけど、今は、そんなオシャレでダンディな父親じゃなくてよかったと思ってる(笑)。

そんなお父さんだったら、この映画に共感できない(笑)。

 

どんな親でも、そこがアメリカでも、孫は別格なのね

出展:https://eiga.com/movie/90319/gallery/8/

孫娘は、純粋におじいちゃんが大好き。

母親や祖母は嫌っていても、かわいがられた記憶しかないから、好きなのだ。

娘には示すことが出来なかった愛情を「孫」になら出来る。なぜ?

孫はいないので、その感覚はちゃんとはわからんが、うちの両親を見てるとよく分かる。

二人とも私がティーンだった頃の、あのエネルギッシュさがマイルドになり、子育ても一通り終わっているから余裕がある。

おんなじことしたら、私の時は怒ったよね?

とにかくうちの息子ちゃんへの態度を見ていると、一番被害に遭った私は、妹たちよりその不平等感と矛盾点に目が行く(笑)。

私が前のだんなさんと夫婦喧嘩をした時、うちの息子ちゃんが父上に「ケンカして悲しかった」みたいなことをチクったらしい。

二人とも普段仲がよかったし、ほとんどケンカをしなくて、珍しく年に一度くらいのやつだった。

それなのに。

実家にいたとき、急に父上が、「KYOKO、お前、子供の前で夫婦ゲンカをしたらいかんぞ」

は?  今、なんておっしゃいました? (笑)

散々私の前ではしてきた君が言うの???

自分のことをすっかり忘れて、孫のために私に説教してきたのに驚きすぎて、ムカつくまえにあきれて笑ってしまった(笑)。

 

出展:https://eiga.com/movie/90319/gallery/6/

この映画でも、孫娘は全面的におじいちゃんの味方。

こういう時の母親の複雑な気持ち、わかるう。

自分の子供をかわいがってくれるのは、単純に嬉しい。

子供が純粋になついてるのも素晴らしい。

しかし、なんとなく、ムカつく(笑)。

たまに悪魔の心が芽生えて、子供に父親の過去の至らなさをバラしてしまいたくなる(笑)。

アールの娘を演じてるのは、クリント・イーストウッドの実の娘さんなのだ♪

 

麻薬組織の人間まで巻き込むくらい魅力的なおじいさん

出展:https://ttcg.jp/movie/0540400.html

イーストウッドが乗る、黒のピックアップトラック。

「!!あ!私、あれに乗ったことある!!」映画を見ながら興奮した。

リンカーンのピックアップトラック。

カフェを建ててくれた先輩(女子)が乗ってたから、たまに乗せてもらってたのだ。

トラックなのに、乗用部分がアホみたいに広い(笑)。

だから足の下も日本人の足じゃ広々。

あまりにも壊れるのと、福岡の駐車場は狭くて停めにくいから、しばらくして買い替えちゃったけど(笑)。

アメ車はよく壊れるから、整備が自分で出来るようになるのかもね~。

アールは、100kg超えの麻薬を積んでるのにも関わらず、マフィアの言うことも聞かず、勝手に寄り道したり、人を助けたり、バーガーを食べたり。

「殺すぞ!」なんて脅してた彼らもだんだん、ビビリもせず好き勝手やってるじいさんに好感を抱いていく。

ピンチの切り抜け方もうまいから、ドンも一目置く運び屋になっていく。

いやあ、家族愛もいいけど、この部分が一番楽しかった( ̄▽ ̄)。

差別用語、乱発なのに、なぜか人から好かれる偏屈じいさん。いいわ~

 

周りの俳優陣も素敵

出展:https://movie.walkerplus.com/news/article/181750/

運び屋を追う、DEA(麻薬取締局)の2人が、ブラッドリー・クーパー(左)とマイケル・ペーニャ(右)。

『アリー/スター誕生』を見て、この映画も見た友達が、「ブラッドリー・クーパーって主役より、脇役の中で光ってる役の方がいいかも」なんて言ってた(笑)。

そう?と笑ったら、「だって、『アメリカン・スナイパー』もそうだし」・・・確かに(笑)。



『ハング・オーバー』くらいの、ものすごく主役感はないけど、でも目立つってのがいいのかな。


「あのイケメンの人、誰?」くらいの感じが。

今回も仕事出来るイケメンだったので、光ってた。

DEAって響きいいなあ(アホ)。DEAを知ったのは何の映画だったかな。

『バッドボーイズ』だったかも♪( ̄▽ ̄)。ふふふ。


ブラッドリー・クーパーの相棒がマイケル・ペーニャっていうのもご褒美だった!!

『ザ・シューター/極大射程』から、彼のなごむキャラが大好き。


出展:https://antenna.jp/articles/7913676

メキシコの麻薬カルテルのボスにアンディ・ガルシア。

わーい 似合ってる~。彼はキューバ出身だから、もう地で行ってる感じ。

だいぶ太っちゃったから、最初帽子被ってた時、分からなかったけど(笑)。

アンディ・ガルシアの持つライフルが成金趣味でサイコー!

『フェイス/オフ』のニコラス・ケイジの拳銃くらいド派手(^^♪。


ラテンの美女に囲まれても、違和感なし(笑)。

反対にクリント・イーストウッドが囲まれてると、彼女たちの迫力ボディに骨が折れるんじゃない?とヒヤヒヤしちゃう(笑)。

アンディ・ガルシアのやるボスを見てると、こういう味のあるボスの方が組織はうまくいくのになあと思う。

最近は、世間が厳しいから、今の若者たちは、こんな「清濁併せ呑む」感じの技術が育たないよね(;^ω^)。

悪ガキをちゃんとやってきてないから。

悪ガキやってきた人って大人になっても許容範囲が広いし、ピンチに強いんだよね♪

 

出展:https://woman.excite.co.jp/article/lifestyle/rid_Fashionpress_45487/

奥さんのメアリー役のダイアン・ウィーストがキュートで大好き。

ダイアン・キートンと一緒で年とってもキュート、こんな風になりたい!と思う。

ダイアンってつくといつまでも美しくいれるのかな? ダイアン・レインも若いし♪

ダイアン・ウィーストは、『I am Sam』で、家から出ることが出来ないトラウマを抱えたお隣さんを演じてたけど、その時もオシャレでかわいかった♪

『運び屋』は、脇を固める俳優陣が、みんな味があって、素敵な人ばかりなのもオススメです。

私のアメリカかぶれのツボをつくイーストウッド

出展:https://theriver.jp/the-mule-cooper-comment/

いやあ、最高だった!私の好きなアメリカてんこ盛りな上にロードムービー。

『グリーンブック』とほんと、順位迷う!!

友達も言ってたけど、「あの映画 なんかお父さんみたいだった!」

「私も!!」私もそう感じてたのでビックリした(笑)。

あの時代のお父さんたちは、家族を養うため、働くのにがむしゃら。

そしてソトヅラだけはいいんだよね( ̄▽ ̄)。

でも時代が「家庭第一」とか言ったらカッコ悪い感じもあったのかも、特に日本は。

イーストウッドが描くダイナーが私の好きなアメリカなの。

NYのオシャレなやつもいいけど、ダイナーは田舎が最高。

オヤジや若者が入り乱れてて、若者が「こんな田舎出たい」という顔しながら集まってる感じの(どんな感じや)。

時々ウエイトレスの女の子にちょっかい出すみたいな(アホ)。

この映画にもダイナー特有のおなかが絞ったマグカップも出てくるし、ポークサンドも超美味しそう。

イーストウッドのアメリカ愛が伝わってきます。

ぜひぜひ、映画館で。最高でした!レビューとんでもなく長い(^▽^;)ははは。

ここまで読んでくれた人、ありがとう!!




映画情報

@『運び屋』(2018 米)

アール・ストーン・・・・クリント・イーストウッド

メアリー・ストーン・・・ダイアン・ウィースト

アイリス・・・・・・・・アリソン・イーストウッド

コリン・・・・・・・・・ブラッドリー・クーパー

ラトン・・・・・・・・・アンディ・ガルシア

トレビノ・・・・・・・・マイケル・ペーニャ

DEAシカゴ局長・・・・ローレンス・フィッシュバーン

 

【2019】ジャスミンKYOKO 映画私的ランキング

1位・・・・『クリード2』

2位・・・・『運び屋』

3位・・・・『女王陛下のお気に入り』

4位・・・・『ファースト・マン』

5位・・・・『マイル22』

6位・・・・『THE GUILTY/ギルティ』

7位・・・・『マイ・サンシャイン』




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