こんばんは。ジャスミンKYOKOです。
『僕たちは希望という名の列車に乗った』観てきました。いやあ。最高。
映画の会で、「東ドイツの話だよ」と聞いたので「観たい!」と思ってた。
根がアメリカ人なので(どこが)、あんまり暗い映画はきついんだけど、「ティーンが主役」っていうので東ドイツ舞台でも大丈夫だろうと行ってきた♪
TOP画像:https://movie.jorudan.co.jp/cinema/37120/
こんな友情って現代にあまりもう、みかけないかも( ;∀;)。
「生と死」が身近にあるからこそ、こんなにお互いを思いやることが出来るのかもしれないな。
いやあ、ハラハラしっぱなし。
しかもさすが10代、詰めが甘くて(笑)。もうちょっとうまくやりなさいよーとか、もう終始ドキドキ(^^;)。面白かった♪
もくじ
【ストーリー】舞台はベルリンの壁が築かれる5年前
出展:https://www.newsweekjapan.jp/ooba/2019/05/post-66.php
ベルリンの壁が出来る5年前の1956年に実際にあったお話。
クルト(⇧写真 前から2番目)とテオは、東ドイツの高校に通う親友同士。
クルトの祖父のお墓詣りという名目で西ドイツに行き、そこの映画館でハンガリーの民衆が共産主義から自由を勝ち取ろうとする運動のニュース映像に目を奪われる。
犠牲者が出ても、自由に向かって突き進もうとするハンガリーの人々の姿は、当時、ソ連が統治していたナチス崩壊後の東ドイツを窮屈に感じていた彼らにとっては、新鮮であり、うらやましくもあった。
感銘を受けたクルトは、クラスメートに呼びかけ、授業中にハンガリーの人々に向けて2分間の黙とうをする。
そのたった2分間の黙とうが、「社会主義国家への反逆」とみなされ、教育大臣まで出てきて生徒1人1人に首謀者とその意図を聴きだす尋問が始まっていく。
未来を取るか、友情を取るか。尋問が進んでいくと同時に当時の東ドイツの過酷な現実が浮き彫りになっていく。
そりゃあ、若者にとっては西側が魅力的だよ
出展:https://www.cinemacafe.net/article/img/2019/05/05/61405/426926.html
⇧テオとクルトが、窮屈な東ドイツを抜けだしてやってきた西ドイツ。
彼らの住んでる町と対照的にカラフルに描かれる。
しかも映画も色々やっていて若者にとっては絶対、こっちが魅力的だよね(;^ω^)。
ナチス政権崩壊後、最初はドイツの復興のために4か国が見張ってただけだった。
アメリカ・イギリス・フランスが管理していた西側は徹底した資本主義に教育されたが、主にソ連が管理してた地域は社会主義を目指す形となり、アメリカとソ連の関係が冷え込み冷戦状態が始まったことにより、ドイツはだんだん分離していく。
とうとう、ドイツの管理府を置いてたベルリンさえも、ソ連は東半分を壁を作って行き来できなくしてしまうのである。
それは、彼らのこの出来事の5年後のことだった。
友と未来。ティーンにとって一番大切なものを秤にかけられて苦しんでいく
出展:https://www.cinemacafe.net/article/img/2019/05/05/61405/426926.html
西側の情報と、こちら側の情報があまりにも食い違っているため、初めは興味本位から、クルトたちは西側のラジオが聞ける国境近くの家で集まるようになる。
たった2分の黙とうは、最初は教師が驚いただけだったが、彼らの想像を超えて波紋が広がり、教育大臣まででてきて「社会主義国家への反逆」とみなされ、1人1人尋問が始まった。
その尋問が恐ろしい。
拷問とかはしないけど、あのソ連独特の、冷た~い怖~い吐かなきゃ殺されるかもしれないと思ってしまうような得体のしれない怖さ。
アメリカにはない、怖さ。
そりゃあ、アメリカにも怖い部分はいっぱいあるけどさ、なんかどっか明るいのよね。
寒いし空も暗いのも手伝ってか、あの陰湿で暗い感じはやっぱりアメリカには出せない(^^;)。
ランボーを師匠としてる私だが、こんな場面に陥ったら友を守り通せるかな^_^;。
日本だとまだ出来そうだけど、東ヨーロッパとロシアあたりじゃ、捕まっただけで失神するな。映画見すぎてるし。(・。・;。
彼らのけなげな気持ちがじんと来ます。
クルトは一見カッコ良さそうだけど、テオがいいな
出展:https://www.cinemacafe.net/article/img/2019/05/05/61405/426923.html
⇧理想を貫き、リーダー肌のクルト。ティーン女子にとっては、この「曲げない理想」「迷わない頼もしさ」が魅力に映るんだろうな。
でも、彼のその性質は、裕福な家庭で育ったからこそ出来たものでもあると思う。
市議会議員の議長で政府に何も投げかけようとしない父への反抗心からでもあると思う。
十代の親への反抗心は、何よりも原動力になるからね(経験者・・笑)。
出展:https://www.cinemacafe.net/article/img/2019/05/05/61405/426922.html
家族と仲がいいからこそ、理想を貫くことに迷うテオ⇧。
ティーン女子には「情けない」ように写ってしまうかもしれないけど、迷いながら進む人こそ、後から偉大な人になる気がする。
私もティーン女子ならたぶん、クルトに行ってしまうが(オイ)、アラフィフとなった今はテオの「柔軟性」の方が魅力に感じるな。
理想が壊れた時、クルトタイプの人は心が一気に折れてしまいそうな気がするが、テオの方がたぶんたくましいと思うのだ。
この映画には、ナチスドイツが残した傷が見え隠れしている
日本は、戦争で負けたがよその国と戦ったから復興が早かったとも言われる。
カンボジアなどは、ポルポト政権により、自国民同士が殺し合いをしたので、親の代までさかのぼって探ってしまうと、とても普通に暮らしていけないらしい。
たとえば、結婚相手の家族を調べてしまったら、自分の父親を殺したポルポト政権下にいた人物と分かってしまったり。
自国が分断されたり、内戦があったりすると、その傷跡は深く、なかなか癒えない。
この映画でも、第二次世界大戦時にナチ側についた人と、つかなかった人とのしこりがずっと残っているという現実が感じ取れるようになっている。
戦争してる時に自分の信念を貫ける人ってなかなかいない。
ある種の麻薬中毒者みたいになって、最初はイヤイヤ殺していたのに、快感になってしまう人すら生み出してしまうから戦争は恐ろしい。
ジャスミンの煩悩だらけの映画トーク
こんな苦しくなるような題材なのに、やはりティーンが主役だとなんだか希望が見えてさわやかだ。
どこの国の若者も一緒だね。キラキラしてる♪
大人になると、やっぱり守りに入っちゃうんだろうな。
家族も増えるから、友達を全力で守るのも難しくなってくる。
ティーンの頃って、とにかく親が面倒くさいから「窮屈」に思って早く大人になりたい!って思うけど、「守りに入らなくていい自由さ」っていうのはある意味「無敵」だと思う( ̄▽ ̄)。
あーいい映画でした。さわやかだった。
こういう映画を観ると「好きなように言葉を放ってもいい、好きな映画やTVが思う存分観れる世界」ってほんとにありがたいと思う。
まだ劇場であってたら、ぜひ観に行ってね!
この映画も相当良かったんだけど、自分の帰りのテンションと、好みの題材だったかなども影響してるので、『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』を抜けなかった。(^^;)
あの作品は期待値高すぎて見終わった時はちょっとがっかりしたのにねえ。
やっぱりイギリス王室のドロドロは、好みなのでつい勝ってしまう・・・。笑
この映画の情報
@『僕たちは希望という名の列車に乗った』(2018年 独)
テオ・・・・・レオナルド・シャイヒャー
クルト・・・・トム・グラメンツ
レナ・・・・・レナ・クレンケ
エリック・・・ヨナス・ダスラー
【2019】ジャスミンKYOKO 私的映画ランキング
1位・・・・『クリード2』
2位・・・・『グリーンブック』
3位・・・・『運び屋』
4位・・・・『ブラック・クランズマン』
5位・・・・『ハンターキラー 潜航せよ』
6位・・・・『女王陛下のお気に入り』
7位・・・・『ファースト・マン』
8位・・・・『マイル22』
9位・・・・『シンプル・フェイバー』
10位・・・『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』
11位・・・『僕たちは希望という名の列車に乗った』
12位・・・『ベン・イズ・バック』
13位・・・『キングダム』
14位・・・『ある少年の告白』
15位・・・『記者たち 衝撃と畏怖の真実』
16位・・・『THE GUILTY/ギルティ』
17位・・・『スノー・ロワイヤル』
18位・・・『マイ・サンシャイン』
19位・・・『バイス』
20位・・・『アラジン』
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