『キル・チーム』殺人犯と英雄の境界線は?同調圧力に屈せず正義感を貫けるか

こんばんは、ジャスミンKYOKOです。

コロナ禍の中、去年延期になった大作がまた次々と延期になるので、小さな映画館のスケジュールをくまなくチェックする毎日。

そこで見つけた!戦争映画!

しかもアレクサンダー・スカルスガルドが悪い軍曹をするらしい。見に行かなきゃ!!

この映画は実際にアフガニスタンの現地で起こった話。武器を持たない民間人をアメリカ軍が処刑していた事実を映画化。「正義感」との葛藤に苦しむ新兵をナット・ウルフが演じる。

面白かった!!

チームを率いる人が変わっただけでこうも部隊の雰囲気が変わるのか。

まあ、普通の会社でもありがちだけどね、厳しい上司が来たとたん会社の空気が張り詰めるのは。

そういう緊張感はいいけど、仲間割れを促進する上司ってどうなのよ、しかもここは戦場よ?

助けてくれるはずの仲間からいつ殺されるかわからない状況なんて二重の苦しみ!

いやあ、アレクサンダー悪役がんばってた♪かっこよかったー(主役を褒めなさい!)。

戦闘シーンはほとんどなく、戦争映画にしては予算かけてないけど、ほんと仲間内でのやるかやられるかにハラハラドキドキで面白かった。




ストーリー

2010年に実際にアフガニスタンで、アメリカ軍が民間人に罪を着せ殺害していたという実話をもとに作られた映画で、ドキュメンタリーも作った監督が再度映画もメガホンを取った。

家族の尊敬を一心に集め、英雄になることを夢みてアフガニスタンに赴いた新人二等兵、アンドリュー(ナット・ウルフ)。

地雷で爆死した軍曹の代わりに、ディークス軍曹(アレクサンダー・スカルスガルド)が赴任してくる。

彼の徹底した軍人としての態度に緩み気味だったチームに緊張感が生まれたが、行き過ぎた部下への干渉により、チーム内が分断していく。

ディークスの統率のやり方に疑問を感じながらも、軍人としての尊敬もあるアンドリューは、仲間とギスギスしながらも毎日を過ごしていた。

しかし初めて丸腰の民間人を彼が処刑した時に「不信感」が生まれ、「正義感」との葛藤に苦しんでいく。

 

アレクサンダー・スカルスガルドが内に秘めた残虐性を見事に演じてた

アレクサンダー、短髪がいいよ、短髪が!!190cmの9等身。鍛えられた体に軍服が似合う、最高!

・・・て悪役を褒めちぎる私笑。

『ターザン REBORN』はがんばって体鍛えてたけど、ロン毛の髪が濡れた時、ちょっとねーかっこよくなかったのよ(いったい何を基準に映画を観ているんだ)。


あれから大作であまり見なかったアレクサンダー。お父さん(ステラン・スカルスガルド)はちょいちょい見てたけどね。

今回は戦場において、冷徹な軍曹を演じています。

一致団結が重要な戦地のチームワークを内部から分断させていく、トランプさながらの軍曹です。

でも会社にもいるよね、競争心というのは必要だけど、やたら部下を緊張させて逆にミスを多発させるような上司。

女子を甘やかすだけの「なあなあ」の上司より、いい意味での緊張感をもたらす上司にはついていきたくなるけど、ほどよい緊張感とリラックス効果を併せ持つ上司ってなかなか見なかったね笑。

 

どの組織でも学校でも必ずある「同調圧力」

この映画は、戦争としての恐怖というより、「同調圧力」の怖さを中心に描いている。

これは軍の中だけでなく、「学校」や「組織」でも起こりうる。

例えば会社だと上司が「不正」していたのを、同僚がすべて染まって加担する中、自分だけ「NO」と言えるか。

うわあ、難しいね。

しかもここアフガニスタンでは、「不正」どころじゃなく、「殺人」なんだから!

英雄を夢見て志願したアンドリューが葛藤する中、何の躊躇もなく軍曹のやり方に染まっていく仲間たち。

簡単に染まれる方がラクだよね。

わたしも小学校の時、イジメに加わらなかったら翌日、一緒に登校してた隣の家の子に「今日からKYOKOちゃんは仲間はずれになったから、一緒に学校に行けない」と言われた時は衝撃だったね。

その頃はまだランボー知らなかったけど、1か月無視にも耐えれたのは、心にランボーがいたからかも笑。その2年後に師匠ランボーと出会う笑。

やっぱり悪いことと分かってても自分を守るためには、同調してしまう人の方が多いんだろうな。

ましてや、ここは皆が銃器を持った戦場、いつ背後から撃たれるとも限らない。

仲間の銃弾で死んでも、軍はそれを公表しないかもしれないし、流れ弾が飛び交う戦場では「戦闘で死んだ」と軍曹がいえば、そのまま司法解剖もされないだろう。

主人公のマイケル・J・フォックスが同じような状況に陥るベトナム戦争映画『カジュアリティーズ』もオススメ。

あれは現地のベトナム人女子を誘拐して全員でレイプするというもの。主人公が加わらなかったために、仲間から口封じのため殺されるかもしれないという恐怖の中、敵と戦う映画。

レイプを命じる軍曹にショーン・ペン。こんな悪役が超似合う。最高です!(最高か?)




戦場では「殺人犯」と「英雄」の境界線は紙一重

一口に「悪い軍曹」というのは簡単だけど、彼は何度も激戦区を生き延びてきた優秀な軍人でもあり、英雄でもあった。

中東は、アメリカ人の想像を超えた攻撃をしてくる。自分のまだ幼い子供に時限爆弾を持たせてアメリカ兵に近寄らせてスイッチを押すことができるからだ。

「幼い子供だから」と慈悲の気持ちばかりでいると、自分や部下の命を失うことになりかねないのだ。

そういう場面に歴戦の間に何度も出くわしたせいで「無慈悲」で「敵に情けはかけない」「敵国の民はすべて排除する」という気持ちを持ってしまったとしたらディークス軍曹も戦争の犠牲者だ。

部下を死なせたことにその後何年も苦しめられるのなら、前もって「危険」を排除する方がラクなのかもしれない。

そんな軍曹の過去や葛藤は描かれないが、自分の幼い子どもと衛星電話するディークスは、とにかくいいパパそのものなので、その対比からつい考えてしまう。

殺人したくて志願する者もいるだろう。でもこの軍曹はそれとは違う気がした。

シュラバをくぐり抜けてきたからこそ、理想を持つアンドリューが甘ちゃんに見えて、それを叩き直すためにリーダーにわざと抜擢したんだろうな。

悪行をする人は自分の行為に反感持ちそうな人物かどうかすぐ察するからね。そんな奴の心をまず折れさせる。

『カジュアリティーズ』でも躊躇なく敵に銃を撃てる軍曹(ショーン・ペン)だからこそ、主人公(マイケル・J・フォックス)の命を助けられたシーンがあった。

戦場であまりいい人過ぎると命を落とすことになる。

『ランボー4』でランボーに助けられる慈善団体の女子がランボーに「人を殺してはいけない」などと言うが(ランボーが敵を殺したからあんた助かったんでしょ?)、キレイ事では片付けられない世界というのが「戦争」であり、「殺人犯」と「英雄」は紙一重なのだ。

 

ジャスミンKYOKOの煩悩だらけの映画トーク

テントで軍曹自らが分厚いステーキをじゅうじゅう焼くの、それだけでも萌えるのに。それがアレクサンダーで軍服にエプロン姿なのよ。ステーキ以上によだれ出るわ♥

軍人あるあるのテントでマリファナも嬉しいし(嬉しい?)、ちょっと叩き上げの副官みたいな人がいなかったのは残念だけど(そんな人いたら、軍曹の悪行を止めちゃうからね)。

アメリカ軍の駐屯地に設営されてる衛生電話用のテントが好き(好きな時に家族に電話できる)。

日本の自衛隊の今を知らんからだけど、日本軍って戦場で家族に電話するなんて弱腰なやつだ!みたいな空気感あるけど、アメリカ軍はいつだって、家族と妻ファースト♥。そこがたまらないの♪

だから中東勢が自爆するのも、日本人の切腹や「生き恥をさらす」みたいなことはよく理解できないのかもね。

日本軍の「生きて帰れると思うな」精神と違い、昔からちゃんと遺体も持って帰ってくれるからね。戦地でも下ネタもジョークも言っていいし♪ そういうの許す空気を持とうよ、日本人よ。

アレクサンダー、こんなにイケメンなのになかなか大作の主役が来ないのは何故かしら。

ジョエル・キナマンと一緒で9等身で頭ちっちゃくてスタイル抜群の北欧勢は、アメリカ人が目立たなくなるからかもねー。ハリウッドめ、もっと彼を起用しろよ!

確かに共演したらクリス・プラットなんかすぐかすむもんね(失礼な)。

いやあ、こういう心理戦の戦争映画大好きです。面白かった!ので当然1位!!

 

映画『キル・チーム』のキャスト

@『キル・チーム』(2019年 米)

アンドリュー・・・・ナット・ウルフ

ディークス軍曹・・・アレクサンダー・スカルスガルド

 

【2021】ジャスミンKYOKOの映画私的ランキング

1位・・・・・『キル・チーム』

2位・・・・・『聖なる犯罪者』

3位・・・・・『キング・オブ・シーヴズ』




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