『テッド・バンディ』捕まってもなお、女性の心を魅了し続けるシリアル・キラー


こんばんは、ジャスミンKYOKOです。

ザック・エフロン演じるシリアルキラー(連続殺人鬼)もの、『テッド・バンディ』を観てきた。

爽やかなザック・エフロンが、連続殺人鬼なんて演じれるのか不安だったけど、爽やかだからこそ、この役が彼に与えられたんだなあと納得!!

映画館のお客さんにもビックリ!

いつもだったら、犯罪映画を見るときは数人のおじさま方と私のみ・・・みたいなことが多いのだけど(笑)、この映画は違った。

テッド・バンディに殺された被害者のような、若い女子たちがいっぱい来てたのだった(驚)。

本当にここは「中洲大洋?(老舗の映画館)」というくらい、キャッキャッしてた(笑)。

ザック・エフロンファンなのかしら(゚∀゚)。・・・ビックリ。

この映画は、『羊たちの沈黙』や『レッド・ドラゴン』『セブン』などを期待していくとガッカリします。

羊たちの沈黙 [Blu-ray]


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手にかけた被害者の数は上の映画より圧倒的にテッド・バンディの方が多いけれど、あえてそれを再現していない。

証拠不十分で無実を勝ち取るチャンスもあったのに2度も脱獄をして罪が重くなったり、裁判も自分で弁護をするなどして状況をだんだん不利にしていく変わった人間性と、彼に翻弄されていく女子の方を主に描いているので、人間ドラマと思って行くほうが楽しめるよ!

ちょっと私は事件の再現も半分くらいはあるだろうと思って行ったので、少々ガッカリした方(笑)。

彼の何に世間は惹かれてしまうのか?



ストーリー


これは、アメリカで実際にいた連続殺人鬼を描いた実話。

1976年に逮捕されるまで、30人以上の若い女性を殺したテッド・バンディ(ザック・エフロン)。

誘拐、強姦、殺人、死体遺棄、屍姦(しかん。遺体に性的暴行を加えること)を繰り返していても、DNA鑑定がなかった時代で決定的な証拠が見つからず、早い段階からバンディが容疑者にあがっていたが、長い間犯人と特定出来なかった。

その間にも何人もの女性が犠牲となった。

事件の舞台は、コロラド州、ユタ州など叫び声をあげても届くことがない、アメリカのど田舎(ギャー怖)。

映画では、この殺人事件についてを詳しく再現するというより、テッド・バンディが捕まってから死刑になるまでを主に描いている。


⇧自分を弁護する、テッド・バンディ。裁判はTVで中継され、公開された。

法学部出身の彼は、弁護士を遠ざけ自分を自分で弁護してショーのように見せて注目され、これも爽やかな容姿と知識たっぷりの弁論で、傍聴席には若い女子があふれるように。

彼を怪しいと思いながらもずっと愛し、捕まってからも翻弄され続けた女性たちがメインに描かれている。

いかにも怪しい・・という人なら避けようもあるけど、イケメンで爽やか、しかも知的な殺人犯ってズルい(笑)。

彼女たちを描くことによって、素晴らしい思い出があるために、イヤなことには目をそむけ自分を正当化し、現実が分からなくなる怖さに焦点をあてています!。

 

ザックのさわやかイケメンぶりが活かされた本作とテッド・バンディという男


⇧1969年、シアトルのバーで出会ってしまった、テッド・バンディとリズ。

ザック・エフロンの映画って、ラブコメとかなので、今まで全然縁がなかった(笑)。

ラブコメ&ミュージカル系の彼が、いきなりシリアル・キラー(連続殺人鬼)なんて大丈夫?

・・・大丈夫でした!

むしろ、爽やかであるがために、「あ、この人ちょっとおかしい・・」と気持ち悪くなる(笑)。

図書館で同じ席になったら、女子がみんな微笑みかける殺人犯がいますか!?笑。

当時もこんな感じだったんだろうなあ。

テッドは、自分がイケメンで、ちょっと微笑めば女たちは、自分の言うことを聞いてくれるというのを自覚し、長い間身を持って体験してきた。

身についていたからこそ、愛している人が困っていたら手を差し伸べてしまう女子たちを特に意識なく利用してきたのだろう。

モテて自信がある人や甘えん坊にしかできない技で、「相談」という形で問題をなげかけると、直接言葉で頼むことなく、女性たちが自ら動いてしまうのだ。

好きな人に頼られると、尽くしてあげたくなる彼女たちの心理を利用している。

そこには計算というより、身についた習性で無意識としかいいようがない自然さ。

上司やおじさまに、たいした内容でもないのに「相談」を持ちかける女子も、テッドのタイプだ。

相談されたおじさまは、彼女の力になりたいと思い、奔走してしまう(笑)。

私もお姉さんタイプでそういう風に利用されやすいので、最近はかなり気をつけている(笑)。

そういう人たちを私の時間と体力を奪うスペースバンパイア※だと思ってる笑。

※『スペースバンパイア』だいぶ昔の映画。宇宙版吸血鬼。生気を吸うので、吸われた人間はミイラみたいになる

彼ら(彼女ら)は、そういう頼る対象を何人も持っているのが特徴で、すごいのは、そういう人を見分けるのが瞬間的にできること。(狙われたら終わり)

今度からテッド・バンディと名付けようかな(笑)。

スペースバンパイアも古いし(笑)。あはは

 

リズの心理は、映画を観てると理解できないが、実は誰もが持っているもの


⇧怪しいと思いつつ、彼を信じてしまうリズ。

再婚相手や夫(妻)に言われるがまま、我が子を虐待するのに手を貸す人がいる。

そういうのってニュースを観てる限りじゃ、「バカじゃないの?自分の子供なのに、なぜ相手の言うことを聞くの?」とか思っちゃうけれど。

どうしようもなく、心の底から相手に依存していると、できるはずの判断ができなくなることがあるのだ。

長い間心細い思いをしてきた人にとって、心の支えがやっと出来た時、もう二度と過去のような思いはしたくないと思う。

その状態を維持するためだったら、我が子を手に掛けることもあるのだ。

流されやすい人に多いのかもしれない。


⇧幸せな思い出がいつまでもリズを苦しめることに・・・。

リズもシングルマザーで、かなり早い結婚をし、1児のママだった。

まだ若い友達が遊んでいる時に1人で働きながら子育てをするのは、孤独で相当の忍耐がいる。

そんな時に爽やかイケメンで娘にも優しい、テッド・バンディと出会ってしまったら。

色んな噂や、怪しい兆候を見たり聞いたりしても、打ち消したくなる気持ちは当然かもしれない。

70年代で動画や防犯カメラもあまりなく、似顔絵しか証拠がない。

無実を訴える彼の方を信じたくなってしまう。

信じないと素晴らしい自分の人生が終わってしまうからだよね。

「孤独への不安」は、それだけ危険なのだ。

彼女は彼が捕まってからも10年の間、彼の存在と自分の思いに翻弄され続ける。

リズを演じるリリー・コリンズの70年代ファッションがカワイイです♫。

⇧もうこんな電話器とか触ったことない年代なんだろうね(←言ってて悲しい・・笑)。

ぜひ、リズを見ながら、自分も恋人やパートナーに依存しすぎていないか(心身ともに)考えてみてね。

依存は全部が悪いことではないけれど、人としての判断を見誤るくらいのドップリは、危険っす!

 

他のキャラに意外な人たちが。

たくさんの州から誘拐・殺人で起訴されているのに、裁判中に結婚の申込みを受けてしまうキャロル・アン・ブーンという女性が。

優秀で使命感に厚い人格が災いしてか、逆にそういうのを見抜けない彼女も彼の無実を信じて、利用されてしまう1人。

どっかで見たなあと思ったら、ワニと闘った女子だった(笑)。

⇧今年観た『クロール ~凶暴領域』⇧で、お父さんのバリー・ペッパーを守って1人でアリゲーター(ワニ)と闘う女子を演じてた、カヤ・スコラデリオ。

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最近、ヒスパニック系(スペイン、メキシコ)の俳優さんたちが増えてきたので、名前を覚えるのが大変(^_^;)。

あと、偉大な人が出ていました(笑)。

警察からかかってきた電話を職場で恐る恐る取るリズのシーンの隅っこに写っただけで、すぐわかってしまった(笑)。

あっ!!あれは!

変わり果てたハーレイ・ジョエル・オスメント君だ!!(喜)。


⇧子役時代のハーレイくん(左)と、今作のハーレイ君(右)

リズを思う心優しい同僚の役だったけど、「来年の目標決めた?」みたいなやり取りで「来年こそやせる!」って言ったのがウケた(笑)。

『シックス・センス』から、お顔は変わってないんだけどね・・・笑。

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アメリカ子役あるあるで麻薬に走らなかったのはよかったけど、暴飲暴食したのかしら・・。ははは。

もうあの姿でやっていくと決めたんだろうね・・(^o^;。

【まとめ】 ジャスミンKYOKOの煩悩だらけの映画トーク

ザック・エフロンって山口達也に似てると思った(笑)ホアキンにも似てる気もする・・。

この映画の雰囲気としては『ゾディアック』みたいな感じ。

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警察が機能し、FBIも活躍しだした時代だが、まだDNA鑑定がなかった。

この事件は、「身代金」や「怨恨」ではなく、ただ「人を殺すこと」だけを目的とした連続殺人や、マスコミを利用し自分に注目を向けさせる「劇場型殺人」が増え始めたことを世間に広く知らしめ、アメリカを震撼させた。

時代も『ゾディアック』と同じ(1969年~1974年)だった!調べてビックリ(゚∀゚)。

今はどこでも監視カメラあるし、スマホみんな持ってるし、DNA鑑定あるし、30人をバレずに1人の人間が連続で殺すことはなかなか難しいんじゃないだろうか(゚∀゚)。

アメリカの地下室がある家で田舎だったら、今でも可能かもしれないけれど・・・(^o^;。怖

テッドが脱獄のモチベーションを上げるために読んだ本が『パピヨン』※だったのが嬉しかった~!笑

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⇧冤罪だった男が何回も何年もかけて脱獄する映画。

裁判シーン好きだし、この時代も好きなので楽しめた作品だったけど、事件の再現はまったくなかったのと怖さもなかったので、そこがちょっとガッカリして23位。
カリスマ性に注目したのは新しかったけどね。




映画『テッド・バンディ』の作品情報

@『テッド・バンディ』(2019 米)

テッド・バンディ・・・・・ザック・エフロン

リズ・・・・・・・・・・・リリー・コリンズ

キャロル・アン・ブーン・・カヤ・スコラデリオ

エドワード裁判長・・・・・ジョン・マルコビッチ

【2019】ジャスミンKYOKOの映画私的ランキング

1位・・・・『クリード2』

2位・・・・『グリーンブック』

3位・・・・『運び屋』

4位・・・・『ブラック・クランズマン』

5位・・・・『エンド・オブ・ステイツ』

6位・・・・『ハンターキラー 潜航せよ』

7位・・・・『女王陛下のお気に入り』

8位・・・・『ファースト・マン』

9位・・・・『マイル22』

10位・・・『シンプル・フェイバー』

11位・・・『パピヨン』

12位・・・『THE INFORMER 三秒間の死角』

13位・・・『ホテル・ムンバイ』

14位・・・『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』

15位・・・『僕たちは希望という名の列車に乗った』

16位・・・『ロケットマン』

17位・・・『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』

18位・・・『ジョン・ウィック パラベラム』

19位・・・『ベン・イズ・バック』

20位・・・『キングダム』

21位・・・『ある少年の告白』

22位・・・『記者たち 衝撃と畏怖の真実』

23位・・・『THE GUILTY/ギルティ』

24位・・・『テッド・バンディ』

25位・・・『チャイルド・プレイ』

26位・・・『スノー・ロワイヤル』

27位・・・『マイ・サンシャイン』

28位・・・『バイス』

29位・・・『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』

30位・・・『クロール 凶暴領域』

31位・・・『ターミネーター ニュー・フェイト』

32位・・・『アラジン』

33位・・・『メン・イン・ブラック インターナショナル』

34位・・・『ゴールデン・リバー』