『BABYLON(バビロン)』(ネタバレ感想)予算がありすぎると映画はつまらなくなる・・・の典型

こんばんは、ジャスミンKYOKOです。

ブラピが出ていて、これほど怒りが出る映画はあったのかな、いや昔あったな、『悪の法則』の時もそうだった。

あの時も今回のように、無駄にゴージャスなキャストだった。

『LA・LAランド』を大ヒットさせたデミアン・チャゼル監督ということで、予算が豊富に集まったんだろうな。

予算がありすぎると工夫をしないからか、無駄なシーンを詰め込みすぎて、何を描きたかったのかよーわからず。

何よりマーゴット・ロビーが全編通してはしゃいで、うるさくて、もうイライラしっぱなしで疲れました。(しかも長い・・・3時間)

あまりにも私が怒り狂っていたのが面白かったのか、映画仲間の友達が、

「KYOKOさんは、これからもこんな映画を観てください。なぜなら邪魔な女優への辛辣なブログが面白いからです笑」

・・・・笑。

この部分だけで感想終わってもいいくらい、ひどい映画でした笑が、友の期待に応えてネタバレ感想書いていきます笑。

『BABYLON』の評価

私の個人的な思考による評価です笑 星は7段階で評価します

私の評価★★☆☆☆☆☆
星2つ目はブラピが出ているから。ただそれだけ笑
観るのにオススメな人⚫ブラッド・ピットファンの人
⚫マーゴット・ロビーファンの人
⚫ハリウッド映画の歴史に興味がある人
暴力性・残虐性★★★☆☆☆☆
麻薬を吸ったり、人道的にはNGな見世物小屋があったり、ムチを振るったりするシーンがある。
エロ度★★★★★☆☆
パーティのあちこちで、性行為が普通に行われていたり、娼婦のシーンではおっ○いやパンツが見えまくり。
感動度☆☆☆☆☆☆☆
これが『LA・LAランド』の監督作品なのかとビックリするくらい、ムダなシーンが多く、描きたかっただろう映画の歴史の描写がウヤムヤ。

『BABYLON』ストーリー

『LA・LAランド』が大ヒットしたデミアン・チャゼル監督が、1920年代のハリウッドの映画の変遷期を描く。

サイレント(無声映画)からトーキー(音声あり映画)へと変わる時代、多くの俳優たちが翻弄された。

既に大スターだったジャック(ブラッド・ピット)や、夢を求めてやってきた女優志望のネリー(マーゴット・ロビー)やプロデューサー志望のマニー(ディエゴ・カルバ)。

狂喜乱舞なハリウッドの中で、彼らの栄光と転落を描く。

⇩これから先はネタバレ感想です。

『BABYLON』(ネタバレ感想)

下品、汚い、うるさい、何の深みもない。

監督が売れっ子になってしまうと、予算は集まるが、「ぜんっぜん面白くない」と注意してくれる人が周囲にいなくなるんだろうか笑。

予算がありあまってると、「ここも入れたい」が多発して削ぎ落とさないから、こんなに見事な長い尺のつまらん映画が出来上がってしまうんだろうな。

ただ、たとえ削ぎ落としたとしても、面白かったかはわからんほど、ひどい映画だった。

元々、予告からそういうイヤな予感はしていたが、ブラッド・ピットが出るので義務としてがんばったのだ笑。

結果、映画館から出る時に、「私は何を見せられたのか」という空虚感から来る疲れと、うるさくて下品なだけの映画を3時間も見せられた怒りがドバーッと出た笑。

マーゴット・ロビーがとにかくうるさい

マーゴット・ロビー(↑左)がとにかくうるさかった。

2022年の最下位映画『ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガード』でもサルマ・ハエックに思ったが、私は必要以上にうるさい女は映画の価値を下げると思っている。

とにかく、映画の内容をかき消すくらいに、マーゴット・ロビーがうるさいのだ。

しょっぱなのパーティで、狂喜乱舞に踊っている姿↑が目に止まり、ヤク中で出られなくなった女優の代役として、新進女優としてのキャリアがスタートするので、最初の狂ったように踊っているのは、まあ許そう。

娼婦役としてサイレント映画(昔の声の録音がなかった時代の映画)に出た時の、店のカウンターに上ってパンツ見せて、たまにオッ◯イもチラ見せして踊ったのもいいだろう。

娼婦役だからね。ただ君のオッ◯イなんか観なくていいんだけどね。

その撮影の間も毎晩パーティが繰り広げられてて、マーゴット・ロビーは泥酔、騒ぎまくり・・・。

映画が始まってからずっとイライラが止まることがなかったのである笑。

既にネリー(マーゴット・ロビー)は売れっ子になっていたが、間もなくトーキーの時代になり、セリフを言う役になったとたん、セリフ回しが下手すぎて落ち目になっていく。

落ち目になったら、わかりやすく麻薬に溺れ、パーティで騒ぎまくる。

もうね、何回もいいって。

このシーンでイライラ爆発!

この映画を観てる間中イライラしていたが、一番キレたのが、パーティでマーゴット・ロビーがみんなを砂漠に連れ出し、「うちのパパは、ガラガラヘビを捕まえることが出来るの」

・・・となんで急に父親(エリック・ロバーツ)が出てくるのかも意味不明。

父親がガラガラヘビを捕まえようとするのを酔っ払いのみんながジッと待つ。

エリック・ロバーツをこんな役に使うな!(ジュリア・ロバーツの実兄)

そしてなかなか捕まえきれない父に苛立ち、マーゴット・ロビーが素手でガラガラヘビを捕まえたら、ヘビの頭がクイッと曲がって、この女の首をガブッ。

ギャーギャー言いながら、その砂漠の広場をヘビが噛み付いたまま、ぐるぐる走り回る。(これがコミカルに早送り)

・・・・怒りでワナワナと震える感情というのはこういうことか。

このうるさいだけの女をどっかやれー!誰か撃て!!

ギャーギャー騒ぎ回った挙げ句に毒が回ってパタリと倒れ、中国人の駆け出し女優が駆け寄って口で毒を吸い取り吐き出す。

はあ?何これ。

このシーンそっくり全部いらんやろ!!!怒。

何かモノを投げつけたくなったのは、この映画が初めてかも笑。

ハリウッドの撮影方法の変遷とこの時代の狂喜乱舞と俳優たちの浮き沈みを描くのに、この「ガラガラヘビのシーン」いるんか?(プロミスの大地真央風に)

とにかくすべてにおいて下品で、うるさくて、意味ないシーンばかり。

しょっぱなから、パーティの目玉として運んだゾウの下痢シーンなんていらんし(しかも肛門をアップで全開)、パーティでの個室での男女の放尿プ○イもいらんし、マーゴット・ロビーが、上品な女優たちに向かってゲロを吐くシーンもあんなにリアルに描く必要ない。

文句を書くのも疲れるわ!笑。

いいシーンが目立たなかった

ブラッド・ピット演じるジャックが、無声映画の時は大スターだったのに、セリフを言い出したとたん、人気がなくなっていく。

映画館の観客が、ジャックのセリフ回しをバカにして笑うのを彼が偶然目にしちゃうシーンなんかは切ないんだよね。

落ち込んだジャック(ブラピ)は最後に命を断ってしまう。

「えええええええ!!これから何を希望にこの映画の後半を観たらいいのよ!!」

前半に既に絶望してた私は、デミアン監督をほんと恨んだよ笑。

黒人のトランペッターが、まだ照明の精度がよくない時期に、肌の色が反射して白くなるから、肌が黒く映るように靴墨を顔に塗ってくれと白人のスタッフが何の遠慮もなく頼むシーンがある。

凄腕ミュージシャンともてはやしながらも、心の底では黒人を下に見ているのがわかるやり取りがこの時代には平気で行われていた、という事実を描いたのもよかったのに。

そのシーンがまったく目立たないくらい、ムダなシーンが溢れてた。

最後の、エーテル中毒のトビー・マグワイアなんて全カットでいいやん。

↑エーテル中毒※のマフィア役のトビー・マグワイア。

※エタノールより安全という理由で各国で流行った中毒性の高い、麻薬の代わりに嗜好された液体。実際はエタノールよりも毒性が強く、死に至る確率が高い。

思いを寄せるネリー(マーゴット・ロビー)の借金を返すために、マニー(ディエゴ・カルバ)がトビー・マグワイア演じるジェームズというマフィアの屋敷を訪れる。

ジェームズ(トビー・マグワイア)は、見世物小屋を地下で興行していたのを自慢気にマニーに見せる。

トーキー映画になり、セリフを言うようになって、人々に少し映像作品に対するモラルが生まれていき、それ以前によくあった見世物小屋(奇異な外見の人間を見世物にしてたようなアトラクション)にも行く人が少なくなっていった。

世間のタブーとなってしまった見世物小屋をマフィアがこそこそ屋敷の地下で興行してるってのを描きたかったんだろうが、それもそもそもいらんし、トビーをエーテル中毒にする必要もない。

その時代に起きてたことを全部描きたい気持ちはわからなくはないが、それを欲張ったせいで肝心な部分がボヤけるんだよ。

とにかく、せっかくのハリウッドの映画の撮影方法の変遷や、俳優たちの栄枯盛衰などが、ムダなシーン多発で埋もれてしまったのは、残念としかいいようがない。

撮影現場はそりゃあ楽しかっただろう。

だけど、そんな内輪受けを映画に出すんじゃない・・・!

『BABYLON』煩悩だらけの映画トーク

ブラピは、今回ヘアスタイルがイマイチではあったが、ちゃんと鍛えた体とお尻を見せてくれて、そこだけは嬉しかった笑(↑白シャツからすけて見える鍛えた体が素敵!)

2023年始まってすぐの良かった映画『She Said その名を暴け』でもプロデューサーを務めたほど、ブラピのプロデューサーとしての手腕は素晴らしい。

こんな映画に出て気晴らししてるのか、それとも製作資金を貯めているのかもしれないけど、ファンは、そろそろ王道のイケメンとしてロマンチックな役をやってほしいのよ。

でも今更ラブストーリーされても、相手の女優がマーゴット・ロビーとかだったら、私の精神が持たないから難しいな笑。

マーゴット・ロビーは、色んな映画に出てるが、このうるさいイメージが最近多い気がする・・・。

#MeToo運動が全世界に広がってからというもの、意識高い女優たちがピリピリしているため、「オッ○イ出してください」って演出とはいえ頼みにくくなったのかもしれないよね笑。

その点もしかしたらこのマーゴット・ロビーは、「やりまっせー!」とオープンで頼みやすいキャラなのかもしれん、色んな映画で際どい格好するしパンツも満載笑。

だから最近やたらとどの映画でも見かけるようになったのかな。

「オッ○イ」も「パンツ」も見せていいけど、私は映画のストーリーをぶっ壊す「うるさい女」が嫌いなのよ。

書いてて思ったけど、もしやあのガラガラヘビの早回しは、無声映画のスター、チャップリンのコミカルな動きでも彷彿とさせたかったのかな。

そんな芸術性は微塵も感じなかったが・・。

途中でブラピも自殺させちゃうし、マーゴット・ロビーが麻薬でテンション高くなってマニーと結婚の約束するシーンなんて、ほんといらないし。

デミアン・チャゼル監督、おべっか使いの周囲の意見ばかり聞いてたら、勘違いして駄作の連続になるよ、気をつけてね笑。

『BABYLON』キャスト

@『BABYLON(原題 BABYLON)』(2023年 米)

ジャック・コンラッド・・・・・ブラッド・ピット

ネリー・ラロイ・・・・・・・・マーゴット・ロビー

マニー・トレス・・・・・・・・ディエゴ・カルバ

レディ・フェイ・ジュー・・・・リー・ジュン・リー

ジェームズ・マッケイ・・・・・トビー・マグワイア

ジョージ・マン・・・・・・・・ルーカス・ハース

イナ(ジャックの元妻)・・・・オリビア・ワイルド

エステル(ジャックの妻)・・・キャサリン・ウォーターストン

【2023】ジャスミンKYOKOの映画私的ランキング

1位・・・・・『母の聖戦』

2位・・・・・『SHE SAID その名を暴け』

3位・・・・・『THE FIRST SLAM DUNK』

4位・・・・・『対峙』

5位・・・・・『フラッグ・デイ 父を想う日』

6位・・・・・『ワイルド・ロード』

7位・・・・・『BABYLON』