『潜水艦クルスクの生存者たち』ロシアで軍人でいることの物悲しさと、レア・セドゥを観て少し安心!?

こんばんは、ジャスミンKYOKOです。

日曜日に素晴らしい男たちの映画を観てくると、週の始まりがすがすがしいです!

いやあ、潜水艦モノはやっぱり最高です♪

ロシアで実際に起きた潜水艦の事故の実話を描いた作品です。

この映画を3月に見つけたときは本当に嬉しかった。早速潜水艦好きの友達に連絡して約束を取り付けた私。

「KYOKOさん、これレア・セドゥ出てるんですね」

な、なにい!?? あの女が!?

⇧潜水艦クルスクの乗組員ミハイル(左)の妻役のレア・セドゥ(右)

「・・・潜水艦に気を取られて気づかなかった・・・」

「とうとうKYOKOさんの目がレア・セドゥを認識しなくなった笑」

ダニエルの007の最終章でボンドガールを演じてた、にっくき女レア・セドゥが出てたのだ!

「潜水艦もろとも沈没すればいい!!」

過激な発言をして友達の失笑を買いましたが、乗組員の妻役だったので沈むわけもなく・・(アホ)。

女の乗組員だったら、もっと怒ってたけどね笑。

そんなしょうもない前置きは関係ないくらい、よかった。

どこの国もそんなことやってるだろうけど、国のために戦う軍人たちの命より国のメンツに重きを置くのがロシアがあからさますぎて、衝撃。

この国で軍人やってくの、愛国心とか生まれにくいんじゃなかろうかとしみじみ感じた映画だった。

情報を何も仕入れずに行くほうが楽しめますよ!

ストーリー

2000年に実際起きた、ロシアの原子力潜水艦クルスクの事故を映画化。

乗組員118名を乗せた原子力潜水艦クルスクは、軍事演習のために出港したが・・・・・。

事故で北極海の海底まで沈んでしまった。

生き残った部下たちの命を救おうと奮闘する乗組員のリーダーミハイルにベルギーの俳優、マティアス・スーナールツ。

なかなか救出しないロシアに対し救出を申し出る英国海軍の准将デイビッドにコリン・ファース、ロシア海軍の上官に家族の無事の説明を求める、ミハイルの妻にレア・セドゥ。

制作はフランスアクション映画の巨匠、リュック・ベッソン。ベッソン色(ちょっと軽めのアクション映画)は濃くなく、男たちの重厚な映画に仕上がってます。

絶対仲間を見捨てないミハイルが超かっこいい!

⇧常に仲間を思う乗組員のリーダー、ミハイル(右。マティアス・スーナールツ)。

こういう上官がいいのよ。でもうちの会社にはこんな魂持った上司はいない笑。

リスクと責任から逃げる人ばっかりよーーー笑。

ミハイルは、生き残った乗組員の命を永らえさせるために奔走する。

若者から恐怖を取り除き、酸素を確保し、恐怖からぶつかりあう乗組員同士のケンカの仲裁をしたり、すべてがかっこいい♪

この役者さん、『レッド・スパロー』(ロシアのスパイを主役にした映画)の主役のジェニファー・ローレンスの叔父役でKGB(ロシアのスパイ組織)の工作員だった時も素敵だったもんね。

名前を毎回忘れちゃうけど・・。マティアス・スーナールツっていうんだけど、難しいよね笑。

コリン・ファースが英国海軍の准将

⇧英国艦隊の准将デイビッドを演じるコリン・ファース

もうね、大満足ですよ。潜水艦モノにロシアの悲哀、そして英国艦隊の准将がコリン・ファース!!

かっこよくてしょうがない!!足が長いの!スタイル抜群!(身長187cm)

アメリカの海軍の軍服にセーターはあまり出てこないけど、イギリスやフランスは公式じゃないときはこういうセーターを着るみたいね♪ コリンが着るとなんでも決まる!

最新の設備を持った英国艦隊は、ロシアの潜水艦クルスクに何かあったことにいち早く気づき、救助を申し出ます。

その時に公式の軍服で交渉に行くんだけど、ほんとかっこいいの(そればっか言うな)。

ロシアの装備の古さを英国海軍の下官たちはバカにして笑いますが、このコリン演じるデイビッドは、終始寡黙で凛としていて、たとえロシアであっても同じ海の仲間として尊敬する気持ちで対応するのだ。

そういう「海の男つながり」に弱い私、シビレるうう。

ロシアは、戦時中の日本がそのまま続いてるような国

軍部主催の乗組員の家族との説明会でも、具体的なことは何ひとつ知らされない。

理想国家としての口上を述べるだけで、一向に救助しない彼ら。

救助できるほどの装備がないことも家族には知らせず、生存者がいることも伝えないという徹底ぶり。

英国に救助を頼んでしまったら「国の恥」であると同時に「機密が漏れる」として、のらりくらりと乗組員の家族たちの抗議をかわす。

その間にも艦内の酸素はなくなっていってるのに・・・。

この部分を観た時、今のウクライナに駆り出されている兵士たちも、最初は訓練として集められたのにそのまま帰ってこず、「ロシア兵の母の会」が抗議してるってニュースを思い出した。(かなりロシアでは力を持った団体)

ロシア政府のこの対応は、太平洋戦争中の日本とも似てるよね。

もう軍備も尽きてるのに、負けを認めず、若者を借り出し帰りのガソリンがない状態で特攻隊として飛び立たせたり。言論の自由もなく、憲兵隊が目を光らせていて国民は反戦や敗戦も口にすることができなかった。

レア・セドゥの太り具合に少し安心する最低な私

007でダニエルと二度も共演したにっくきレア・セドゥが、妊婦役で太っていた!(嬉)

このパッツン前髪も手伝って、およそボンドガールの資格もないような姿を観て、少し安心した私(サイテー笑)。

やっぱりボンドガールに選ばれたのは間違いだったんだ、と確認し「いらだち」も消え失せた笑。

そのごく自然な太い二の腕に、「この人、本当の妊婦じゃない?」と思って帰って調べたら(そういうのはマメ)、この映画の公開は2018年で、その前に『007 スペクター』の公開プレミアで妊娠してることを発表してた記事を見つけたので、本当の妊婦だったんじゃないかと確信(このTwitterで最終確認できた)。

外国って産婦人科医が体重制限を厳しくしないから、セレブであってもどんだけ太るのよ!?ってくらい妊婦になったら太るよね笑。(日本では7~8キロ増加に抑えろと言われる)

しかし、ミハイルがこのレア・セドゥ演じるターニャをものすごく愛しているのよね。くーーーー悔しい。

でもこの太ったレア・セドゥが、ロシアの上官にくってかかるところは、見応えあった!うまい!

ジャスミンKYOKOの煩悩だらけの映画トーク

2018年に公開された映画を今ごろ日本で公開するのは、ウクライナの件があるからだろうか。

ロシアに関心がある今ならと思って配給したのかしらね。

この映画は全編ロシア人が英語をしゃべっていて、ちょっとそこは不自然だった笑。

最初、仲間の結婚式にウォッカが足りないのに、給料が政府から送ってきてないことがわかり、みんな腕時計を売って仲間のために金を作る。

もう、そこで心を掴まれたわよーーー。男だらけの組織の仲間愛が大好きです!そして結婚式で、新郎をけなすのも最高♪ 愛あるけなし、大好物♥。

給料を支払わないというエピソードがあったから、米ソの冷戦時代の話と思ったのに、まさか2000年の話とは!

友達と二人、後でビックリしました。

旧ソ連やロシアには絶対住みたくはないけど、映画でいつも悪役をやってくれるので、それなりの愛情がある私笑。

社会主義の物悲しさも映画にはなくてはならないものだからね。

今、侵攻されているウクライナも可哀想だけれど、いい装備もなく攻めに行かされているロシアの軍隊、中には心を痛めている兵士もいるだろうなと思ってしまう。

他所の国で死んでも遺体を国に持ち帰ってくれるアメリカと、死んだらそのままその土地の土に還らねばいけなかった戦時中の日本。

軍人をただのコマにしか観てない国は、ロシアも戦時中の日本もほんと一緒。

この事故がプー○ン政権下で起きた事故だというのもビックリだね。

劇中、乗組員の妻が出港する前にケンカしてたから、ひどい態度を取って夫を送り出したことを後悔し泣き続けていた。

うちのばあちゃんもじいちゃんを送り出す時は後悔がないように、ケンカをしてても笑顔で送り出すようにしてたと言ってたな(じいちゃんは建設資材や砂利の運搬船に乗ってた)。

普段生活してると、帰ってくることが当たり前に思っちゃうけど、それも毎日奇跡だと思わなきゃね。

ばあちゃんの教えをたまに守れない日があるから修行が足らんな^^;。

映画『潜水艦クルスクの生存者たち』のキャスト

@『潜水艦クルスクの生存者たち』(2018年 ベルギー・ルクセンブルク・フランス)

ミハイル・・・・・・・マティアス・スーナールツ

デイビッド准将・・・・コリン・ファース

ターニャ・・・・・・・レア・セドゥ

【2022】ジャスミンKYOKOの映画私的ランキング

1位・・・・・『マークスマン』

2位・・・・・『潜水艦クルスクの生存者たち』

3位・・・・・『ハウス・オブ・グッチ』

4位・・・・・『スティルウォーター』

5位・・・・・『ギャング・オブ・アメリカ』

6位・・・・・『クライ・マッチョ』