『ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日』(ネタバレレビュー)ただのゆるふわアニマル映画じゃない!深いです!

こんばんは、ジャスミンKYOKOです。

映画『ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日』をキノシネマで観てきました。

ライオンキング好きな映画好きの集まりのAちゃんが行きたいと言った時、「・・・うーん かわいすぎてハマらんかも笑」と思ったが、CM見たら「密猟者」が出てきたのでちょっと興味が湧いた(興味の基準が変?)笑。

猛獣好きもあるし、観に行くことに。

当たりだった!!ただの女の子と白いライオンのゆるふわ物語じゃなかった!

このポスターの感じだったら、絶対観に行くはずがなかったので、誘ってくれた友達に感謝。

いやあ、物語が意外に深かった。ゆるふわ癒やしアニマル映画に興味がない人もオススメな映画です笑。

今回はその私好みの「深さ」の原因を語らないと魅力を語るのが難しいので笑、途中からネタバレレビューになります。

何も知らずに行った方がその深さに驚いて楽しめますので映画に行く方はそのまま映画館に行ってくださいね。




ストーリー

絶滅の危機にあるライオンを繁殖させるため、家族で南アフリカに移住したミア(11歳)は、元々住んでいたイギリスに戻りたいと思う毎日。

新しい生活になかなか馴染もうとしないミアに、両親がクリスマスにホワイトライオンの子供をプレゼントしてくれた。

ミアは、チャーリーと名付けたそのホワイトライオンを育てることで次第に今の生活を楽しむようになっていく。

3年の月日が経ち、家で飼うには大きくなりすぎたチャーリーをファームの観光の目玉として扱うことになったが・・・・。

3年以上の年月をかけてホワイトライオンと信頼を築き、オールCGなしで撮影したすごい作品。

ライオンチャーリーとミアの成長の記録でもある素晴らしい映画になっています。

ここから下はネタバレレビューとなります。何も知らずに観たほうが驚きがあって楽しめます。

普通のレビューは書きにくかったため、ネタバレにしました。

 

家族が急に南アフリカに行くって言ってもね・・・

先進国のイギリスにいたのに、急に南アフリカにライオンの飼育に行くと言われてもね・・・。

まだケープタウン(南アの立法の首都)ならわかるけど、ライオンファームだからね・・・。

幼少時代なら受け入れられるかもしれないけれど、学校も楽しく通ってて友達もいっぱいいたのに、南アフリカでは家で勉強して、家族以外はライオンなんて、そりゃあふてくされるよ笑。

いつまでも夢を持ち続ける親を持つのって素敵だけど、それによって生活をガラリと変えられることになる子供にとってはいい迷惑ってこともあるよね(^.^;。

わたしも子供が中学、高校の時にカフェ経営したけれど、たまに精神に余裕がなくて迷惑したかしらね笑。

ミアの両親のこと悪く言えないわ笑。あはは。

私の親も小学校の時に引っ越したから転校させられたのよね。本当に引っ越したくなかった。

私は転校後、いじめだらけの学校でも『ランボー』に出会って超たくましくなった笑。ミアはホワイトライオンのチャーリーを育てることで南アフリカで生きていく楽しみを見つけたんだよね。

起こった当時は本人にとっては人生最悪な出来事だけど、人生のトータルで考えればその人に必要な「たくましさ」や問題にスムーズに対処する「しなやかさ」をはぐくむから、野生動物でいうことのサバンナの試練みたいなものかもしれないね。

 

ホワイトライオンのチャーリーがとにかく魅力いっぱい

ホワイトライオンのチャーリーの小さい頃がとにかくカワイイ。ミアとじゃれ合う姿がとにかくキュンキュンきます。

・・・とは言ってもね、私は「猛獣好き」なので、大人ライオンの方が好きです笑。

ぬいぐるみを選べと言われたら子ライオンじゃなく、間違いなく大人ライオンかトラ、ヒョウ、ジャガーを選ぶ(カワイイものより勇ましいものに惹かれる私の習性笑)。

私は小さい頃からTV番組の「野生の王国」や図鑑などを見て、野生動物の怖さをたくさん見てきたので、いくら小さい頃から触れ合っても「野生動物、ナメるな危険!」と思ってるからミアみたいに成獣になっても家の中で飼うとかはしないかな。

日本でサファリパークの中で車を出て襲われる事件があったけど、動物園の中にいても野生の血は流れてるんだから、油断はいけません!。

なので、その「野生の血」をナメてるミアに観ていてイラッと来るのよねーたまに笑。

3年以上かけてホワイトライオンと信頼を築きながら撮影したという、オールCGなしの触れ合いがすごすぎる。

事故も想定しながらの撮影は現場も本人も緊張感は常にあったんじゃないかな。

大人になったチャーリーが颯爽とサバンナを歩く姿はもう惚れ惚れします!

やっぱり私世代はライオンと言えば、ライオンキングというより手塚治虫の「ジャングル大帝」のレオのイメージが強いかな。

 

ミアの兄のミックはキュート。ミアの母は・・・。

私はあらすじを全然観ていかなかったので、この男の子は頼りない感じと背もミアより低いから「弟」とばかり思っていた。

毎晩悪夢にうなされる精神的な病を持つ兄のミック。

ミアのようにライオンと触れ合うことはできないけど、小さな動物たちの怪我の手当や世話することに長けてる彼。

最後に勇気を振り絞り、ミアを助ける姿が感動します。

ミアの母親役アリスを演じるのはフランス女優だからなのか、なんかね「けだるい」の笑。

とてもライオンを飼育してる人には見えないの笑。

日焼けしてそばかす、シミだらけで髪を一つに縛って・・・みたいな感じじゃないのよね、もわーんと漂う色気。日焼け止めバッチリなのか、シミひとつない笑。

このお母さんだけがちょっと、この映画の中でリアリティがなかったかな笑。

南アフリカで行われている驚愕の事実

ライオンを絶滅に追い込まないためのライオンファームだったが、なかなか経営が軌道に乗らない。

父の言動を不審に思ったミアは、ある日動物園に連れて行かれるというライオンのトラックに黙って乗り込み、そこで衝撃の事実を目の当たりにする。

軽く睡眠薬を打たれたライオンは、もうろうとしながらも草原の1部に築かれた柵に囲まれた広めの場所に入れられた。

そこへ業者に連れられ現れた観光客がライフルであっという間に撃ち殺したのだった。

撃ち殺したライオンと記念写真を撮る観光客。ミアは声を出すのを必死にこらえるが涙が止まらない。

南アフリカで行われている「缶詰狩り」。

狭い空間で睡眠薬で動きが鈍くなったライオンを観光客が撃ち殺す観光ツアー。こんなのがあるなんて初めて知った私は映画を観ながら驚愕!!

そのためにライオンを繁殖するライオンファームが数多くあり、しかもそれが南アフリカでは「合法」なのだ!!

理想を追い求めていたと思っていた父親が缶詰狩りのためにライオンを飼育させていたことを知り、ミアは衝撃を受ける。

一刻も早くチャーリーを国立公園に逃さなければ!

 

ツッコミどころ満載で映画好きはミアにイライラする


業者がチャーリーを連れに来る日の早朝、ミアはライオンの檻をすべて開け放し、トラックを運転してチャーリーを運ぶ。

もうこの計画を実行すると決めた時から超ハラハラ!!

ミアが目指す国立公園はかなり遠くでガソリン代がいる。そこに兄ちゃんのミックがずっと貯めてきたお金を渡すのだ。ここで泣きそうになる私。

ライオンを連れた少女がウロウロしてるということで街中ニュースになっている。

ガソリンスタンド併設のコンビニで食べ物や飲み物を調達するミアに、数々の逃亡映画を観てきた私はイラつく。

ニュースになってるなら帽子を深くかぶりなさいよー。

ポテトチップスだけじゃなくてチャーリーの食べ物になるようなジャーキーなんかも買いなさいよ!

水の入ったペットボトルを2本買おうとして1本戻すミアにイラーーーーー!!

南アフリカのサバンナにあんたは今から行くのよ!?500ml1本で足りるわけないでしょーが!!

あんた何年アフリカ住んでるのよー(怒)!

・・・笑。あとで一緒に観た映画好き2人に言うと、2人も同じこと思ってたらしい笑。

やはりミアは喉もカラカラ、おなかもすいて途中で力尽きそうになる。ほーらね。

フラフラになりながらも、なんとか国立公園に逃がすラストで終わるけれど、こういうアニマル物語でお父さんが悪いことに一枚かんでるって珍しい。

さすが大人の国、ヨーロッパ製作の映画ね(^.^;。人間の黒い闇を描く、それがアニマル映画であっても。これがアメリカ映画や日本映画だったらお父さんは無関係に決まってるからね。




ジャスミンKYOKOの煩悩だらけの映画トーク


⇧ジャスミンと普通のライオン笑。(内心ちょっとビビってる・・野生の血は怖い)

これは大分のアフリカンサファリに行った時の。子ライオンと写真が撮れる春や秋は動物園も人気だよね。

福岡の大牟田動物園に行った時、ホワイトタイガーの前に書いてあった看板に目を引かれた。

ホワイトタイガーやホワイトライオンはお客さんに人気のため、不自然なまでに彼らを繁殖させようと試みる動物園が多いらしい。大牟田動物園はそれをしたくないため、ホワイトタイガーは彼の代で終わりと書いてあった。

そうだよ、人間に合わせる必要ないよー。でもそれが動物園の経営の存続に響くからやっちゃうんだろな、ミアのお父さんみたいに。

この映画で「密猟者」どころじゃなく、「缶詰狩り」でライオンを殺すことが観光の目玉になって南アフリカの財源になってたという恐ろしい事実を知ることになった。

映画ではお父さんは経営難のあまり、1頭だけ缶詰狩りに売ったことになっていて、ミアの勇気ある行動でお金の工面で首が回らなくなっていたお父さんが基本に立ち返るからメデタシ。

南アフリカ、もっと違う財源見つけてほしい。こんなことしてたらアフリカの野生動物ソッコーいなくなっちゃうよ。

そうはいっても途上国というのは国の発展ありきだから、豊かになってからしかそれを考えられないんだよね。日本も公害を起こしながら、発展してきたのは事実だから。

国が苦しい時に「環境」まで考えながら発展させていくのはかなり難しい。そういう時に先進国が助け合いできるシステムがあればいいけどね。

深い、深かったーーーーーー!!

 

映画『ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日』のキャスト

@『ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日』(2018年 仏・独・南アフリカ)

ミア・オーウェン・・・・・ダニア・ウィラーズ

アリス・オーウェン・・・・メラニー・ロラン

ジョン・オーウェン・・・・ラングレー・カークウッド

ミック・オーウェン・・・・ライアン・マック・レナン

ダーク・・・・・・・・・・ブランドン・オーレ

 

【2021】ジャスミンKYOKOの映画私的ランキング

1位・・・・・『KCIA 南山の部長たち』

2位・・・・・『ヤクザと家族 The Family』

3位・・・・・『キル・チーム』

4位・・・・・『ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日』

5位・・・・・『秘密への招待状』

6位・・・・・『聖なる犯罪者』

7位・・・・・『キング・オブ・シーヴズ』