映画『キングダム 大将軍の帰還』(ネタバレ感想)わかってても泣く!王騎の生き様が沁みる

ジャスミンKYOKO

こんばんは、ジャスミンKYOKOです。

映画『キングダム 大将軍の帰還』最高でした。

2回泣いたよ、わかってたけど。

コロナで中国ロケが出来なくなって心配したけど、その間に格段にVFX技術が進化して、中国ロケしなくてもこんなスペクタクル超大作が出来るようになったのは素晴らしいよね。

それに、洋画でも邦画でも、男の友情はやっぱり最高だ。

『キングダム 代将軍の帰還』の評価
私の評価★★★★★☆☆
大沢たかおの頑張りが素晴らしい。
観るのにオススメな人◆原作「キングダム」のマンガのファン
◆山﨑賢人や吉沢亮のファン
◆中国の歴史に興味がある人(かなりフィクション入っても楽しめる人)
◆バトル映画が好きな人
暴力性・残虐性★★★☆☆☆☆ 
ほこでバッサバッサやる割には体が真っ二つになんてならんから笑、
流血は少ない。匈奴の10万人の死者の回想シーンでは死体の描写があるが
そんなに長くは写さない。
エロ度☆☆☆☆☆☆☆
キングダムのマンガにあるような、エロ妄想などはなし。
感動度★★★★☆☆☆
日本映画のCGのクオリティの躍進が素晴らしい。
景色も大軍もCGだが、不自然な感じはあまりなく観やすい。
羌瘣のアクションシーンのCGも見事!

映画『キングダム 大将軍の帰還』ストーリー

秦(しん)に侵略してきた趙(ちょう)軍とぶつかる馬陽(ばよう)での戦いの続きから始まる。

馮忌(ふうき。片岡愛之助)の首を取って祝杯を上げている飛信隊(ひしんたい)のもとに、突如馬陽の戦いの総大将で趙の三大天、龐煖(ほうけん。吉川晃司)が現れ襲い掛かる。

龐煖は、秦の六代将軍の1人、王騎(おうき。大沢たかお)を探していたのだ。

この二人の間には過去にこの馬陽での因縁の戦いがあったのである。

↓ここから先はネタバレ感想です。

映画『キングダム 大将軍の帰還』ネタバレ感想

前回のラストで明かされた、趙の軍師の李牧(りぼく)がまさかの小栗旬という驚愕な事実をしばらく認めたくなくて悶々としていた。(李牧は知略に冨み冷静で策士、しかも紳士というのがイメージ・・・小栗旬じゃない・・)

思うに、デカい映画でこのくらいの大役を任せられる中堅俳優(しかもスタイルが良い・・)がいないのだろう。

まあ、百歩譲って小栗旬を認めたとしても、あの青いサーカス団のような服と、茶髪過ぎる髪はいかがなものか。

今回、その鮮やかなブルーすぎる服と茶髪を直してくれたかと思ったが、そのままだった(泣。

コミックのカラーの表紙の絵を忠実に再現したんだろうけどね・・・。

続編が決まったようだから、もう慣れて行くしかない(泣。

私はこの4作目で終わってくれた方が、この先たくさん出てくる李牧の心配をしなくてよかったんだけどね。

マンガでも映画でも大泣き。尾到と王騎の死

さて、前作の紫夏(しか。杏)の死にも泣いたけど、今回はやっぱり違う。

だって、尾到(びとう。三浦貴大)の死と、王騎将軍(おうきしょうぐん。大沢たかお)の死とでWだからね。

龐煖(ほうけん。吉川晃司)にやられ気を失った信(しん。山﨑賢人)を背負い、尾平(びへい。岡本天音)と尾到は、趙軍の追手から逃れるため、ケガをした体で山を登る。

万極(まんごく。山田祐貴)の軍が近づいてきたため、二手に分かれるが、これがこの兄と弟の最後の別れとなる。

やっぱりもう死ぬって時は、軍がどうの、とか将軍がどうのなんて、気にかけてもしょうがないし、楽しい思い出の話をしたくなるものなのかもしれない。

死期を悟った尾到は、気が付いた信にお互いが出会った頃の話をする。

村にいた時は、「下僕が将軍になんてなれるか」と兄弟でバカにしていたけれど、いざ戦いに加わると、信の戦闘能力と仲間を大切にする強さを目の当たりにし、彼の大将軍への夢は叶うんじゃないかと思い始めた矢先だったのだ。

単に強いだけなら五万といる。単に優しいだけならこれも五万といる。

いざという時部下を守り抜く上司って、会社にいますか?なかなかいませんよね笑。

自分が矢面になる覚悟を持った人こそが上に立ってほしい。

会社にいないからこそ、信のような人にドリームを抱いちゃうねえ、やっぱり。(残念ながら日本政府にもいなさそうだね)

そんな人だからみんな命を懸けて助ける。

尾到は、龐煖の矛を浴び深手を負っていた上に信を背負って山を登ったため、より出血して死期を早めたのかもしれない。

今はアルコール消毒や、絆創膏、止血パッドもあるけど、紀元前の戦争でケガなんかしたら、いくら軽傷でも化膿して致命傷になりそう。

眠るように力尽きた尾到を抱えて、みんなと合流した信。

尾平が「みんな泣くな」と泣きそうな顔で言うのが、たまらない。

いつもは弟より頼りない兄貴なのに、こんな時にしっかりしようとするのが余計に悲しくて涙が出てしまう。

マンガで散々読んだのに、分かっているのに、映画の前半で大泣き。

この龐煖の急襲でたくさんの兵が死に飛信隊は半分の人数になってしまう。

飛信隊になる前、「伍(ご)」で集められた時から、登場人物の小さなやりとりを丁寧に描いているからこそ、一歩兵でしかなく目立つキャラでもないのに尾到の死が悲しい。

※伍(ご)・・・中国のこの頃の歩兵の戦い方。5人1組で戦うことにより死角を補いケガを防ぎ助け合うことで戦闘能力を上げる。

映画の2作目『キングダム 運命の炎』で描かれた戦いがあまりにもの小さな戦いで拍子抜けしたが、あの2作目を作ったことで原作読んでないファンも、今回感情移入できたに違いない。

「伍」の時から少しずつ信頼関係が生まれていく彼らを観てきたからね。

原先生の丁寧過ぎるお仕事は、自ら多忙に追い込んで時々心配しちゃうけど(映画制作にもかなり関わっている)。

飛信隊の主要キャラが戦闘で死ぬのは、尾到が最初あたりだったから、これはマンガ読みながらも予期できなくて、本当に辛かった。

もう、この仲良したちは死ぬことがないとさえ思っていたところだったからね。

王騎と龐煖の馬陽での因縁

今まで、遠目で静観していた王騎の過去がこの4作目で描かれる。

王騎にとって、この馬陽が因縁の土地なのは、大切な人を失ったから。

過去、秦の六代将軍に名を連ねていた、女ながらも優れた将軍摎(きょう。新木優子)をここ馬陽で、しかも、龐煖の手によって葬られたのだ。

摎はもっと色っぽい人がよかったなあ、かわいすぎないか?しかも細すぎる!!

摎は、昭王(しょうおう。えい政の祖父で名君)が宮女(きゅうじょ。宮廷で働く身分の低い女)に密かに産ませた娘で、跡継ぎ争いに巻き込まないよう宮女が城から逃がし外で育てられた。

後見人をしていた王騎に、幼い娘は「お城を100個獲ったら結婚してね」と約束していた。王騎はとうに忘れていると思っていたのに。

「あと1つで100個目だな」

王騎が久しぶりに会った摎に言う。

デレデレすんな!そんな王騎は観たくないぞ!!(いいじゃないか笑)

でもあれは摎がまだ自分を好きなら通用するセリフだけど、そんなの忘れて違う男と付き合ってたらどうすんのよ(そんなこと考えるのは君だけ)。

あとね、美人に育ったからそのセリフ言っただろうけど、そうじゃなかったら黙ってたでしょ?脳内は色々考えます笑。

摎もあんなキモイ人になんであんな約束したんだろと思ってたりしてないかとか笑(王騎は好きですよ、念のため笑)。

人間、あと1個!と思うと力み過ぎて本来の力が出せないのか、摎はあと少しで王騎の妻になれたはずだったが、直前に龐煖にやられてしまう。

イヤ、あの細さで、龐煖の矛はムリだよー。

そんな摎という大切な人を亡くした場所で、総大将が龐煖と聞けば、否が応でも王騎も力が入るよね、その力み過ぎがいかん!!

そしてその筋書きまでが李牧の作戦だった・・・・・。

趙にとって厄介な実力者、六代将軍王騎を葬るためだけに、愛する人をなくした馬陽に侵攻したのだ、わざわざ龐煖を総大将に立てて。

楊 端和(ようたんわ。長澤まさみ)がえい政(吉沢亮)に忠告に来た時にはもうすでに遅く、馬陽の戦いは始まっていた。

李牧は、この紀元前の世の中に、「情報」こそが勝負の命運を握ることを誰よりも早く分かっていた軍師なのだ。

それが小栗旬・・(まだ言ってる)。

それにしても春秋戦国時代とかもそうだけど、よく500年間も戦争ばっかり出来るよね、人口激減しそうだけど・・・。

そこが大国、中国ってことだろうね。

秦軍を徹底的に調べ上げた李牧の作戦

蒙武(もうぶ。平山祐介)将軍の性格を利用し、龐煖のニセモノを使って谷の奥地へ誘い込むことに成功した趙軍は、とどめに側近の謄(とう。要潤)を王騎のそばから引き離すため超荘(ちょうそう。山本耕史↑)を使う。

1人の将軍にこれだけの作戦を使った李牧(小栗旬)。

それだけこの戦乱のご時世、あの李牧をもってしても王騎は「脅威」だったんだろうね。

やはり、谷での戦は不利で、飛信隊と王騎軍は絶体絶命に追い込まれる。

龐煖↑ってマンガではあまり好きじゃないキャラなのに、吉川晃司だからちょっと応援したくなる。(でも大沢たかおも好きだから複雑笑)

「われ武神、龐煖なり」(龐煖の決めゼリフ)

そんなこと、自分で言う?笑。

この人は基本、いつも一人で、三大天(趙の三人の凄腕武将)に名を連ねているものの、軍隊向きの性格じゃないのよね。スタンドプレーだし。

そこは李牧もわかっていて、今回王騎を取り乱し討つことが出来たのならそれでよしくらいに思ってたんだろうね。

男子のマンガって「四天王」だの「四皇(ワンピース)」だの、伝説の強い集団に名前をつけがちだよね笑。

しかも、誰かが必ず説明する「ああっ!!!あの三大天の!!」とかね笑。

女子は団体で戦うことが少なく、女の私がいうのもなんだが絆も薄いから笑、あまり少女マンガでは描かれないのかな笑。女の争いはみっともないから伝説になりにくいし笑。

会社での役職も活躍した人にそんな格を与えたら働き甲斐がありそう。

出張してきて、「ああっ あの東京本社の三大天の!!!」とか言われたら嬉しいよね笑。

六大将軍王騎の最後

9年ぶりに龐煖と一騎討ちをした王騎は激しい死闘の末、趙軍の卑怯なやり口により、龐煖の矛を浴びてしまう。

あーーーやっぱり摎(きょう)のことばかり考えてたらダメなのよう~。

この映画が公開された同じ年に、洋画の『グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声』を観た。

その映画では、軍人だった妻をローマ軍に殺された主人公が恨んで復讐を誓った時、「虐殺されたわけでもなく軍人として戦争に出て、それで死んだのにローマ軍の将軍を恨むなんて復讐の動機が映画的に薄い」と思ったのよね。

でもこの『キングダム 大将軍の帰還』のように、ちゃんとこの妻になるはずだった恋人との絆や、敵のムカつく態度などをきちんと描くと「うん、恨んでも仕方ない!!」と思えるものだね笑。

あの映画はその辺をきちんと描かなかったからつまらなかったんだな。

マンガでも映画でもきちんと王騎と摎の絆とキュンキュンする場面を描いたので、共感できた。

原先生は衣装なんかを考える時、ローマ軍とかも参考にしてるのかもね。摎の仮面なんか、もろローマ軍やん。

致命傷を浴びた王騎を全軍上げて救い出すが、矛を信に、軍を謄に託した王騎は命が尽きる。

馬に乗ったまま絶命。

『北斗の拳』のラオウの、立ったまま絶命したシーンを思い出した。

原先生も、誇り高い死を王騎に与えたかったんだろうね。(あちらの原先生もラオウに膝をつかせたくなかったんだって)

キングダム展でも、王騎のこの場面では、美術館で展示を観ながら泣いてしまった。

やっぱり、その人の生きざまをきちんと描くのは大事だね。

瀕死の将軍を背に乗せて戦場を駆け抜ける信に、王騎は馬上から「将軍が観る景色」を体感させる。

出会った時から、信の才を見抜き、ずっと見守ってきた王騎の最後の姿はほんと圧巻だった。

大沢たかお、お疲れ様。

最初ミスキャストだと思っていたのに、見事そのイメージを覆し、最高の王騎を見せてくれてほんとにありがとう。

映画『キングダム 大将軍の帰還』煩悩だらけの映画トーク

この4作目でようやく謄(とう。要潤)のファルファルファル(マンガでの、謄が馬に乗りながら敵を切り刻む効果音)が観れて嬉しかった。

さすがCG全盛期だね(羌瘣(きょうかい)の巫舞(みぶ。戦闘前の気を高める舞)も口で言うより効果音がよかったなあ)。

最初は要潤が謄?とちょっとだけ思ったけど、意外にあの怪盗ルパンみたいなヒゲ似合うし、なにしろ、マンガよりカッコいい。

李牧は要潤が良かったかも・・。スタイルもいいし(まだ言うか)。

私は「仮面ライダーアギト」の時から要潤を応援してるけど、大河ドラマ「龍馬伝」に出た時に「(キャリアは)もう大丈夫」とホッとした。(仮面ライダー出身者は、その後の2~3年で運命が決まったりするからね)

しかし、王騎将軍のワキ毛がなかったのが気になったなあ(そこ!?)。

えーーーっ ヒゲはOKなのにワキ毛はマンガの実写化ではNGなの?

世のツルツル男子推しにそこまで忖度したのか。矛をふるう時の空気抵抗をなくすためじゃなかろうに笑。

これは「漢(おとこ)」の戦いなんだからさ、そこは「男」を全部乗せしてよね!!(ラーメンみたいに言うな)

体操選手も、内村航平だけが踏ん張ってた(他の選手は剃ってた泣)から、応援してた(何の応援?笑)。

昭王(しょうおう)は草刈正雄だったね。ちょっとしか出ない人もなかなかの重鎮を使う、キングダム陣営の予算の潤沢さ。すごい。

続編・・・こうなってくると、私の懸念は桓騎(かんき)将軍のビジュアル。どうか北村一輝でありますように。

最近の俳優さんはさわやかすぎて、暑苦しい人がなかなかいないからね笑。

山﨑賢人くんも広瀬すずと別れて時間ができたから、続編に打ち込むのかな笑?

それにしても楊 端和(ようたんわ)に付き添って来たバジオウとシュウメンの肉体美が素晴らしくて目が離せなかった♪

『キングダム 大将軍の帰還』、最高です♪

『キングダム 大将軍の帰還』キャスト

@『キングダム 大将軍の帰還』(2024年 日本)

【秦-しん-】

嬴政(えいせい)国王・・・・・・・吉沢亮

◆飛信隊(ひしんたい)◆

信(しん)百人将・・・・・・・・・山崎賢人

羌瘣(きょうかい)副長・・・・・・清野菜名

渕(えん)副長・・・・・・・・・・田中美央

尾平(びへい)・・・・・・・・・・岡山天音

尾到(びとう)・・・・・・・・・・三浦貴大

澤圭(たくけい)・・・・・・・・・濱津隆之

沛浪(はいろう)・・・・・・・・・真壁刀義(プロレスラー)

竜川(りゅうせん)・・・・・・・・佳久創(元ラグビー選手)

有義(ゆうぎ)・・・・・・・・・・やべきょうすけ

◆秦国参謀◆

昌文君(しょうぶんくん)・・・・・高嶋政宏

呂不韋(りょふい)・・・・・・・・佐藤浩市

昌平君(しょうへいくん)・・・・・玉木宏

肆氏(しし)・・・・・・・・・・・加藤雅也

蒙毅(もうき)・・・・・・・・・・萩原利久

河了貂(かりょうてん)・・・・・・橋本環奈

◆秦軍◆

蒙武(もうぶ)将軍・・・・・・・・平山祐介

王騎(おうき)将軍・・・・・・・・大沢たかお

騰(とう)将軍(王騎軍副官)・・・要潤

干央(かんおう)王騎郡第4軍長・・ 高橋光臣

◆山の民◆

楊端和(ようたんわ)・・・・・・・長澤まさみ

バジオウ・・・・・・・・・・・・・阿部進之介

【趙-ちょう-】

万極(まんごく)将軍・・・・・・・山田裕貴

馮忌(ふうき)将軍・・・・・・・・片岡愛之助

超荘(ちょうそう)将軍・・・・・・山本耕史

龐煖(ほうけん)将軍・・・・・・・吉川晃司(三大天)

李牧(りぼく)軍師・将軍・・・・・小栗旬(三大天)

カイネ・・・・・・・・・・・・・・佐久間由衣

【2024年】ジャスミンKYOKOの映画私的ランキング

1位・・・・・『サウンド・オブ・フリーダム』

2位・・・・・『キングダム 大将軍の帰還』

3位・・・・・『クワイエット・プレイス DAY1』

4位・・・・・『フェラーリ』

5位・・・・・『ザ・ウォッチャーズ』

6位・・・・・『ブリックレイヤー』

7位・・・・・『エクスペンダブルズ ニューブラッド』


🎬ランキング外

◆・・・・・・『オペラ座の怪人 4Kデジタルリマスター』

◆・・・・・・『トップガン マーヴェリック』(リバイバル上映)