『タイムリミット 見知らぬ影』(ネタバレレビュー)アクションに男女のもつれを絡ませるあたりさすがヨーロッパ映画!

こんばんは、ジャスミンKYOKOです。

この映画は、福岡のKBCシネマで、本当に1回しか上映がなかった映画。

1日1回じゃなく、本当に1回のみ。

お昼に『シカゴ7裁判』を見ていたので夜まで見るかを悩んだけど、行ってよかったです!

ドイツ映画で爆弾魔に脅迫された男の絶体絶命なスリルを描いた作品。

こういう映画はアメリカ映画の定番なので、ドイツ~??どんなんやろ?とかなり疑ってたけれど、そこはヨーロッパ。アメリカ映画にはない人間関係のドロドロをこんな爆弾映画にぶち込んできた!笑

そこに驚きながらハラハラドキドキ楽しめたのはすごく新鮮で楽しかった!

ラストがちょっと想像できたのと、なんか主人公にモヤッとしたのがスカッとせず少し残念だったけど。

こんな映画にドロドロを持ってくるのが面白くて途中までは超楽しめましたよ!

この映画は細かいディティールがかなり面白く、映画を見る人は知らずに観たほうがハラハラ感楽しめるので、今回は見た人と、見ないけどどんな映画か知りたい人向けにネタバレレビューにしましたよ!




ストーリー


カールはある朝、娘と息子を学校に送るため車に乗り込み、家を出ると見知らぬ男から電話がかかってきて、「座席に爆弾をしかけた」と言われる。

最初は信じていなかったが、男は逐一こちらの様子を知っているようだった。

巨額の金を支払うように要求してくる犯人。

娘と息子の精神の限界も近づき絶体絶命の中、カールが取った行動は・・・??

以下、ネタバレレビューになります。映画を見られる方は上だけ読んだ方がスリルを楽しめますよ!

変に普段と違う行動をしてはいけない。サプライズの悲しい結末


主人公カールは、夜に帰るはずが、仕事のスケジュールを切り詰めて出張を早く切り上げ、月曜日の朝に帰ってくる。

機内の魅惑的な女子からの誘惑も断り、結婚15年の妻へのサプライズで花束を持って早く帰宅したのだった。

急に帰ると妻はなんだか嬉しくなさそうで、予定が狂ったような顔してイライラしていた笑。

「そんな急に帰ってこられても困るわ!」(少し気持ちわかる笑)

こっちは結婚15周年サプライズでワクワクして帰ってきたのに、衝撃の展開。カールに同情しつつ、「たぶん、奥さん彼氏と会う予定だったんじゃないのかな?」とすぐ察知♪

女子があんな冷たい言い方する時は「完全に冷めている時」だからね笑。

普段と違う行動をすると知らなくていいことを知ってしまうのよ、カール。

私も珍しく早起きして彼氏の家に行ったら、寝ているはずの彼氏がおらず「コンビニでも行ったかな~」なんて思いつつ、これまた珍しくスクランブルエッグを焼いてたら。

キッチンの横に小さな窓があるタイプあるでしょ?階段を昇ってくる音が聞こえたのでスクランブルエッグを焼きながらその小窓からウキウキで彼氏を見てたのよ。

私の車を見たのか、急に大慌てでドアの前で髪の寝癖を直しはじめたのだ。

そこで「ピン!」と来た。

他の女の家に泊まったな、お前。

その頃、いつも電話をかけてきては「死ぬ!」と言ってた元カノともめてた時だったから「そうか、またあの女に呼び出されたんだな」と察知。

彼氏は平然とした顔で入ってきたけど、一緒にスクランブルエッグを食べながら「あの女の家に泊まってきたんでしょ?」と満面の笑みで聞いた。(『レボリューショナリー・ロード』のケイトみたいな笑顔でね)

彼氏は卵の味がしなくなった笑。

いつもと違う行動をすると知らなくていいことも知っちゃうよ!笑。って話。

 

請求金額が主人公の貯金残高というのが斬新!笑

色んなこういう映画を観てきたけど、犯人は途方もない金額を言い、しかも主人公はCIAだの後ろ盾があるから途方もない金額を請求されても電話なりするとだいたい対策してもらえる。

それが定番だったのに、主人公に来た請求金額は、夫婦2人の預貯金の総額!

変わってる~。面白い!

まあ、そのへんの家庭より金額多そうだったけどね(何しろユーロだからちょっとピンとこない笑)。

妻の貯金もおろさないといけないから妻に連絡しないといけないが、電話に出ない。

映画を見ているこっちは「彼氏と会ってるから出ないのよー」と思っていても、「なんで出ないんだ!」とイライラのカール。

さすがヨーロッパ、男女のもつれを爆弾映画に持ってくるとは・・・!!

 

心がズタボロなカールが気の毒だけど少し笑える

妻に連絡がつかない上に、息子はSNSで拡散し、友達が車に寄ってきてイライラ最高潮!

見かねた娘が、母親の彼氏の電話番号をカールに教えてあげた。

早く帰ってきたのに嬉しがるどころか罵声を浴びせられたこと、あきらかにイライラしてた彼女、連絡が取れないことすべてに答えが出たけどそれはカール、ガッカリよね。

あーあ、娘も知ってたのか、さすが成熟な大人の国、ヨーロッパ笑。

連絡方法知ってるんならはよ伝えんかい!と思ったけど、爆弾も怖い、でもお父さんに事実を伝えるのも怖い・・・ヨーロッパの子供でいるのも気使って大変ね(^o^;)

カールは心がズタズタになりながらも男に電話をかけたが、そりゃあ、相手もシラを切る。「どなたですか?そんな女知らない」

キレて「お前が俺の妻とヤッテてもいいから、早く電話にだせ!!!」

かわいそう、カール。しかし笑える・・・(ひどい)。

娘と息子の前で、修羅場見せまくりで気の毒なカールよ(^o^;)。

 

『ダイ・ハード』のブルース・ウィリスより「ついてない男」カール

「事情は話せないが、預金を全部おろしてこの口座に送ってくれ」

そう言ったにもかかわらず、妻の愛人が弁護士だったため、変に頭が切れて「妻の浮気に嫉妬した夫が子どもたちを人質にして妻の預貯金をおろせと脅迫してきた」と警察に通報。

なんて、ついてない男なのカール笑。(→笑ってるとこがひどい)

犯人はカールになってしまった・・・。

もう妻の預貯金もおろせないので、会社の金を動かすことにするが、そこであきらかになっていく会社の不正の実態・・・。

『ダイ・ハード』のブルースもクリスマスにテロリストに遭遇して「ついてない」ってボヤキまくるけど、それどころの騒ぎじゃないよね(^o^;)。

 

ジャスミンKYOKOの煩悩だらけの映画トーク


お父さん、ズタボロになって泣きながら車を運転するんだけど、(色んな意味で)そりゃ泣くわ・・・(^o^;)。

ヨーロッパ映画はアクション映画でも大人の事情を盛り込んでくるから、アクションよりそっちが面白くて笑ってしまう笑。

会社の不正がわかってくるにつれ、犯人の男とのやりとりで、主人公カールにも黒い裏側があるのが分かっていく。

カールの裏側のせいで脅迫されてきたというのがわかるので、ラストの犯人のやっつけ方はちょっとモヤッとした。お前も悪いんだろ!みたいな。

主人公にも裏の顔があるというのはヨーロッパらしくていいけど、アメリカのこういう映画を見た後みたいに「よかったねーカール!!」と手放しで喜べなかったのでアクション映画特有のスカッと爽快がなくて私としてはちょっと残念。

いや、新しいよ。こういうアクション映画の主人公にダークサイドがあるのはね。

20代前半でこの映画を見たら、奥さんにむかついたと思うけど、普通に笑えて面白かった笑(年齢を重ねた女は残酷笑)。

大人になりすぎると、片方だけに感情移入しすぎるということはないね笑。芸能人が不倫するたびに騒ぎまくる人々は、どうかヨーロッパの映画を観てくだされ。勉強になりますよ笑。

まあ、こう書いたけど、主人公がスタちゃん(スタローン)だったり、ダニエル、ブラピとかだったら、女が全面的に悪い!となることもあるよ(どっちだよ!笑)。

この細かいディテールがおもろかったので、『ミッドウェイ』を抜きました。『ミッドウェイ』はいろんな人を少しずつ描いてたので、感情移入の点ではこちらに負けた感じかな。




映画『タイムリミット 見知らぬ影』のキャスト

@『タイムリミット 見知らぬ影』(2018年 独)

カール・ブレント・・・・・・ヴォータン・ヴィルケ・メーリング

ジモーネ・ブレント・・・・・クリスティアーネ・パウル

ヨゼフェーネ・ブレント・・・エミリー・クーシェ

マリウス・ブレント・・・・・カルロ・トーマ

ピア・ザッハ(爆弾処理班)・ハンナー・ヘルツシュブルング

ルーカス・・・・・・・・・・マルク・ホーゼマン

【2020】ジャスミンKYOKOの映画私的ランキング

1位・・・・『ランボー ラスト・ブラッド』

2位・・・・『フォードvsフェラーリ』

3位・・・・『黒い司法 0%からの奇跡』

4位・・・・『バッドボーイズ  フォー・ライフ』

5位・・・・『1917 命をかけた伝令』

6位・・・・『プリズン・エスケープ』

7位・・・・『ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語』

8位・・・・『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』

9位・・・・『ある画家の数奇な運命』

10位・・・・『グッバイ、リチャード!』

11位・・・・『オフィシャル・シークレット』

12位・・・・『スキャンダル』

13位・・・・『デンジャー・クロース 極限着弾』

14位・・・・『透明人間』

15位・・・・『シカゴ7裁判』

16位・・・・『タイムリミット 見知らぬ影』

17位・・・・『ミッドウェイ』

18位・・・・『リチャード・ジュエル』

19位・・・・『マザーレス・ブルックリン』

20位・・・・『エジソンズ・ゲーム』

21位・・・・『シチリアーノ 裏切りの美学』

22位・・・・『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』

23位・・・・『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』

24位・・・・『TENET(テネット)』

25位・・・・『ペット・セメタリー』

26位・・・・『ライブ・リポート』

27位・・・・『ウルフズコール』

28位・・・・『異端の鳥』

29位・・・・『幸せへのまわり道』

30位・・・・『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』

31位・・・・『ポップスター』

32位・・・・『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』




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