『82年生まれ、キム・ジヨン』「日常に潜む無自覚の女性差別」について描かれた映画がついに出た!

こんばんは、ジャスミンKYOKOです。

欧米映画派の私が珍しく韓国映画『82年生まれ、キム・ジヨン』を観てきました。

そのくらい、この映画の内容が気になったからです。

映画好きの集まりの仲間のEさんの感想が私の心に突き刺さりました。

「日本みたいな感じで、お正月も女の人だけ働いて、家事や育児も女の人ばかりやってる」

主人公のキム・ジヨンは、日本でも韓国でも自然にはびこっている社会や家庭での女性への待遇の違いや、育児や家事が全部自分にのしかかってきたことなどから、気づかぬうちに精神を病んでいきます。

彼女は精神を病んだからだんなさんは気づいてくれたけど、ほとんどの女性は、そのことに関して疑問すら持たない男性に囲まれて生きている人が大半じゃないのかな。

映画館に来てた男性は、普段からこの問題に関心があり積極的に家事をしているのか、それとも話題だからとか、「女性差別はダメだ」と口では言いながら家に帰ったら普通に妻にご飯を作ってもらい、当たり前に洗ってもらった服を着て何食わぬ顔でいつもの生活に戻ったのか。

そこが気になった。

映画を観た後に「女性差別はダメだ」とレビューを書く人がいたり、SNSでそのように発信してる男性がいるけれど、キレイごとを言うのは簡単、それを行動に移してる人がどれくらいいるんだろうね。

この映画は「感動」とか、「物語性」を求めていかないようにね。

韓国の女性が、「会社」で「家庭」で、「社会」でどのような目に遭っているかが、キム・ジヨンの幼少期から結婚して子供を産んだ今までにごく自然にある「女性差別」を周りの人達の対応と言葉や回想も交えながら「日記」のように描かれていきます。

共感部分が多すぎて、泣いたり怒ったり忙しい映画だった!




ストーリー

33歳のキム・ジヨンは、子育て真っ最中。 優しい夫と小さな娘に囲まれて周りの人から見たら「何不自由ない生活」を送っている。

単に家事や育児に疲れているだけかと思っていたが、閉ざされた空間で、社会に置いていかれそうになっている現実に押しつぶされそうになっていく彼女は、いつしかおかしな言動をするようになる。

そのおかしな言動を見た夫からは心療内科に行くよう勧められるが本人に自覚がないため、なかなか病院に行かない。

産後うつだと思っていたものは、長い間に蓄積された「女性差別」への葛藤と疑問、韓国での女性の実情が彼女を苦しめていたのだった。

以下ネタバレレビュー

特に物語性はないので、読んでもそこまでネタバレにはならないと思いますが、リアルな感想を書くためにそれぞれのエピソードを書いているので、知らない方が楽しめる方は読まないでね。

 

夫の家でのお正月は日本も韓国も悲惨


映画好きの集まりのEさんが「日本みたいにお正月も女の人だけ働いてる」と言ったのでそこに私はグッと惹かれて観に行った。自分もイヤというほど経験してきたからだった。

ソウルから釜山の夫の実家まで移動距離も長い上に、着いたら早速義母のお正月料理作りの手伝いにとりかかるジヨン。

夫は居間でテレビを見ながら他の家族と談笑。翌日も朝早くジヨンだけ起きてオモニ(義母)の料理の手伝いをする。

もうクタクタで、ようやく家に帰れると思った時に親戚が来てまた手伝わされる。

今はお節料理も頼める時代。久しぶりに帰ってきた息子のために好物を作りたい気持ちはわからなくもないが、この家の息子である本人が手伝っているならまだしも、なぜジヨンだけが昼夜働かされるのか。

私も前の結婚の新婚時代、30日まで仕事だったのに、大晦日から連れていかれ手伝わされるという悪夢な年末を過ごしたことがある。

それからというもの、「誰も代わってくれなかった」と嘘を付き、お正月とお盆は可能な限り仕事を入れ、他の人に休みを譲ってなるべく遅く行くようにした。

それでも大量の後片付けと、お節の残りを食べればいいのに夜ご飯をまた作るので、それはしないといけなかった。

この家の息子は酔っ払って畳に寝転がっているのに、だ。

結婚して数年経つと数日我慢すればいいんだと思ってあきらめてしまう人もいるが、あまりにも理不尽で不平等なため、私はちょっと実験をしてみた。

台所にすぐには行かず、畳で寝転がってる夫と同じ場所でテレビを見ることにしたのだ。

しかし、5分も経たないうちに義母が大声で呼ぶ。「KYOKOさん!!!」

夫は呼ばれない。

この実験は何回もしてみたが笑、本当に私しか呼ばれなかった(しかも怒気を含む呼び方)。

私はこの不平等を毎回元夫に訴えた。

「あなたは自分の家でも私の家でも食べて酔っ払って寝転がってるだけ。なんで女の私だけ働かないといけないの?自分はなぜ手伝わないの?」

彼はついに腰を上げることはなく、義母に一度も提言することもなかった。

普段は仲がいい夫婦だったけど、毎回ケンカになるのは夫の家が絡んだ時。

せっかく仕出し屋で料理を頼んだ時も「近所の仕出しやだから」という理由でお皿をそのまま返せばいいのに洗って返すというので4時間も洗い続けたことがあった。(この時は手が筋肉痛になった)

この頃になると私はアルバイトと思うことにし、時給で換算し、お正月が終わった後にはいいバッグや服を買うことで怒りを抑えていた。手が荒れないようゴム手袋も持参していた。

私の母上もジヨンのお母さんみたいに男兄弟のために我慢したことがあったからか、「女の子はこうじゃないと」「女の子がそんなことしちゃダメ」という言葉は一度も言われず育ったので、おしとやかなんて無縁の、どろんこ遊びや虫を色々飼ったり、のびのびと育った。

なので、結婚してからの江戸時代のような封建的な家になじめなかったのはいうまでもない。

ジヨンがお母さんに「お母さんに会いたかった」と言って泣いた時、実家の玄関を開けてすぐ母上の顔見たら涙が溢れ出した20代の私を思い浮かべた。

もしかしたら夫の家のような「女はこうあるべき」という家庭で育っていくと女性であっても何の疑問もも持たない人もいるのかもしれない。

デヒョンの家は姉もいて、娘が向こうの家で同じ目に遭ってたら可哀そうだからうちもしないでおこうという客観的な気持ちは義母はわかないんだろうか。

ただ、こういう映画がやっと世に出てきたことが嬉しい。

25年前にこういうことを訴えても「わがまま」だけでしかなく、誰も聞く耳持たなかったからだ。

パートナーがK氏になってからのお正月は、彼が自分もやるのが当然と思っているかは怪しいが、帰ってからの私の攻撃を恐れてチラチラこちらを見ながら手伝っている笑。

しないよりはマシなので、今はお正月とお盆が「大嫌い」ではなくなったのが嬉しい。

 

共働き世帯が増えているのに家事負担はほとんど女性なのはなぜ?

映画の中で、夫のデヒョンが「子供をもうけよう」と言った回想シーンがある。

それまでは想像してたよりジヨンの体を気遣う優しい夫だったため、多分このシーンで大多数の観客女子が「なんだ、こいつ」と急に腹が立ったかもしれない笑。

「子供をもうけよう、手伝うよ」

手伝ってないやんけー!!!!怒

というか、「手伝う」という言葉がおかしいのだ。

「家事や育児は女性がするもの」という根本的な意識があるから、「手伝う」という言葉が出てくる。

もっと悪い夫が出てくると想像していたから最初は拍子抜けしたけど、この優しい夫が「無自覚の女性差別」をしているってことこそがリアルな現状を映し出している。

こういう男性が夫役なのが大正解!

「オレが育児休暇取るよ、読書とか勉強したかったし」

このセリフで育児休暇をただの休みと思っている男だとわかる。優しい言い方をするけど、本当に女性の大変さを分かってはいないのだ。

多分、彼氏や夫をこの映画に連れていったら、「優しいやん、何が問題?」と気づかない人が多いかも知れない。

それくらい日常にはびこる「無自覚な女性差別」を描いたこの映画をぜひ、結婚前の彼氏と観に行って反応を観てほしい。どんな男かわかるよ!




会社で仕事をがんばると「かわいげのない女」

ジヨンが、出産をきっかけに仕事を辞める前に働いていた会社のことが描かれます。

実績をあげていたジヨンは、ある新しいプロジェクトに自分が選ばれていないことに愕然とします。

選ばれたのは男ばかり。

女性は「結婚したり、子供産んだりして休みがちになるから」という理由。確かに子供が小さい時は病気になりやすいから休みがちになるかもしれないけれど、制度を見直すことをはなからせずに性別で選ぶなんておかしい。

あんたたちはその見下してる女から生まれたのに。

医大の受験で女子を多く落として、男子を合格させた事件が同じ理由だったよね。

ジヨンの会社には女性の上司がいたけれど、会議で意見を言うと「男みたいだね」「いっそ男に生まれればよかったね」と男性社員から一斉に言われます。

それを観ていたジヨンは、女性が上のポストにあがっていくのに絶望を感じます。

その女性の上司は、怒りを男性社員にそのままぶつけず、冗談めいてふざけてその場をやり過ごしますが、その方法こそが彼女の行き着いた先なんだなあと見ていて悲しかった。

男性社員たちにそのまま怒りをぶつければ、自分の仕事への影響がはかりしれない。彼女はきっと長い時間をかけておどけてみせることで悔しさを抑える方法を見つけて行ったんだと思う。

女性は実績を上げていなければまず候補にもあがらないが、男性は「男」というだけでそのポストをいとも簡単に手に入れる。

ジヨンが心密かに応援していた彼女はある日突然会社を辞めてしまう。男性社員の圧力のせいで辞めてしまったのかと心配するジヨン。

彼女は生き生きしていた。女性が働きやすい会社は、自分で作るしかないと起業したのだった。

私の昔いた会社でも、女性で上のポストについてる人がいました。ただその人のいない飲み会で男性上司が言ってたのは「まったくあいつは可愛げがない」

女性が肩を並べると、とたんに男性は「ライバル」とみなし、蹴落とそうと必死です。

仕事に「かわいげ」なんているんだろうか。確かに仕事はしないくせにキャーキャー上司に甘える女もたまに見かけるけどね(^_^;)。

女性が肩を並べるためには、意見を言わず、おだてていくしかないのだろうかと私もその時がっかりした覚えがある。なぜ彼女が「かわいげがなくなったのか」理由を考えてあげようとしない。

こんな男たちと仕事してたら、そりゃあ可愛さもなくなるやろ。

私の職場にダンディで女子から人気があり、バレンタインチョコもたくさんもらってた上司がいた。

会社の男性社員たちが新しい仕事の勉強を何1つしないのを私は「忠告」として意見したことがあった。「今のままでは大変な事態になります」

女性たちはみんな勉強し、システム改正に備えていた。

その人気のある上司は私の忠告を聞かず、新しいシステムが始まった初日は大混乱。会社は大変なことになりました。

私はその時すでにアルバイトだったけれど、この大変な改定の前に後輩をそのままこんな会社に残すのが心配だったため社員を辞めた後もアルバイトとして半年間残ることにし、完璧なまでに勉強していた。

なのでその日の大混乱の対応はすべてアルバイトの私がしていたので、本社の人から「あなた?アルバイトなの?」とビックリされていた。男性社員はやり方をアルバイトの私に聞く始末。

そういう事件もあり他の支店の女性上司から色々言われたのが気に食わなかったらしく、その上司は私がしばらくして再度アルバイトに応募した時に「君が男性上司に意見を言うのが気に食わん、意見を言わないなら考えよう」「KYOKOさんがいないなら、あなたの支店はもうダメね」と言ったあの女上司の鼻をあかす」とまで言ったのだった。

フェミニストぶってる男の実態がこうだったのだ。

 

「女性」に生まれたためにかかるプレッシャー

「女」に生まれただけでかかるプレッシャーというものがある。

映画では、ジヨンがなかなか孫を産まないことに義母が「早く孫の顔が観たい」と言う。その言葉を本人に言うのを夫がやめさせればいいのに、「そういうもんだよ、親って」の一言で片付ける。

ここでも夫にムッとしたが笑、大好きな仕事を続けられないことが悲しかったり、戻ったとしてもその居場所はあるのかとか、子供がなかなかできない悩みなどがあるかもしれないのに配慮がない義母にして、この無自覚な夫。

私が息子を産んだ時、産婦人科に現れた義父母や向こうの親戚が言った言葉、「わー男の子でよかったねー」

娘を産んでたら何と言ったのだろう。

時代はもう平成で、将軍のお世継ぎじゃあるまいし、「お疲れ様、無事に生まれてよかったね」の一言くらいないのか。

ジヨンも「臨月の時もお正月にあなたの実家に行ったじゃない」とデヒョンに言う場面がある。

夫の実家はこちらが臨月なのを気遣うということもない。それは「嫁=お手伝いさん」と思っているからだ。

元夫の祖母が亡くなった時に臨月なのに、お葬式だけではすまず、毎週毎週お参りに行かされ、お参りに来た客にお茶をだし、洗い物をした。こちらは正座すらもままならない時期なのに。元夫は相変わらず動かなかった。

目上の人の家に遊びに行く時やホームパーティとは名ばかりの家でする飲み会もあまり好きじゃなかった。

「女」というだけで椅子に座れないからだ。アメリカみたいに男も女もキッチンに立ったり、運んだりがない。

男性は、誰かの家を訪問すると、その家のリビングにごく自然にスッと座る。

女性は訪問客でありながらも、その家の奥様が立っている間は座ることができないのだ。

なので、家に招かれる時が一番拷問なのである。なんで外のレストランでしてくれないのか。

そしたら奥様が何をしてるかいちいち気にしながら過ごさずに楽しめるのに。

こういう時に率先して動く女性が1人でもいると、男性たちは「いいお嫁さんになれるよ」と言う。

これこそが女性たちへの差別とも思わずに。

そんなことを一部の女性にしか言わないから女性たちは座れないのだ。

自分はどっかりと椅子に座ってビールを飲んでいるのにだ。

「何か手伝わなきゃ」という空気が全く頭の隅にもよぎらない男ってなんて楽なんだとずっと思っていた。

私は家でパーティをする時は、訪問した男の同僚たちにも洗い物をさせた。ゲームで負けた者が洗い物をするということにし、女子の心の負担を軽くするためだった。

アメリカかぶれは男の教育にも熱心です笑

 

同じ差別を受けて生きてきたはずなのに、2通りの女性に分かれる

映画でも、ジヨン側の親戚なのに、弟のジソクに家事を手伝わせるジヨンの姉に文句を言うおばさんが出てくる。

「男のジソクにそんなことさせて」

自分も若い時に同じような目に遭ったはずなのに、それをもう忘れたのか、同じ女であっても、「男性至上主義」の女になる人がいる。

自分が苦労したから、子供の世代には同じことをしないと決めているジヨンのお母さんやもう1人のおばさんのような人もいる。

うちの親戚にも自分が結婚したばかりの頃は大変な目に遭ったのにそっちに完全に染まっているタイプがいて、私が義実家の愚痴を言うと「あんたはわがまま、女が率先してやらなきゃ」と言われていた。

ジヨンは、そういうことを言わないお母さんに育てられたから、女性の社会における理不尽さを敏感に感じ取るようになったけれど、世の中の女がすべて味方とは限らず、女同士においてもそういう差別と戦わないといけないのが辛いよね。

社会人になったばかりの頃、忘年会で鍋が出た時、普通に美味しく頂いてたら、女の先輩が「ほら、ぼさっとしないでよそってやらなきゃ」

「???」

いい年の大人の男がズラッと並んでいるのに、自分が食べるのをやめてこの人たちにしてあげなきゃいけないの?

そりゃ、鍋が自分の真正面にあって、男性が取りにくい位置にいたのならするけどね。その先輩は目の前に鍋がある男性にもわざわざ出向いていって注ぎ分けてた。

こういう輩は女友達にもいて、Wデートに行った時、「ほら、彼氏によそってあげなきゃー、気がきかんねー 彼氏がかわいそう」私とその頃の彼氏はそんなことにこだわっていなかったので驚いた。

こういうことを多々経験してきたので、私が先輩になった時は後輩女子に「いいの、いいの、取りにくい時だけでいいよ、もうみんな大人なんだから!」と男に聞こえるように言ってあげた。

ただ性別が「女」というだけで、ご飯もゆっくり食べれない。

育児のため定時で帰る権利を訴える女性を、会社の制度を見直さないまま安請け合いした職場があったが、そこの会社は超激務。

同性として気持ちが痛いほどわかるから応援したいのはヤマヤマだが、彼女は引き継ぎもせず、定時になったら机に仕事を放置したままドロンと消えていたため、残った私達が毎回後始末をするはめになり、たまりかねた私が注意した。

「私は義母の介護もして育児もしている。なんでそんなことを言われなければいけないのか」

疲れてるのはわかるけど、言っちゃなんだが、私も保育園に預けてきてるやん。権利を振りかざす前に仕事をちゃんとしろ。

それに「独身」というだけで他の女性が毎回彼女のために残業させられるのもおかしい。

引き受けた上司や会社が、制度や彼女の代わりの人事を見直さないから、応援し合いたいはずの同性同士で争わなければならなくなる。

こういうことが起こりうることを男性の上司は想像すらできないから軽く彼女を引き取ったのだ。

残業をまったくしないならその時期だけ基本給を下げるとか、せめて順番制にするなどいくらでも対策はあったはずである。

男性たちは帰ってご飯を作らないので、夕方に焦って仕事をすることがなく、笑ってゆったりとしゃべったり、煙草を吸いに行ったり、コーヒーを飲みながら仕事をしている。

女性たちは保育園のお迎えの時間がせまってたり、ご飯を作らなきゃいけないから定時で帰りたいのでがむしゃらに働く。

男性たちが彼女の分の仕事をすればよかったのだ。

きっと義母の介護と育児を妻に任せっきりの夫だったんだろう。彼女も犠牲者である。もしくは女が全部しなければと思うタイプだったのかもしれない。

「家事・育児で忙しい女を責める女」にはみんななりたくないのに、悪役にならざるを得ないのがとても理不尽な出来事だった。

 

婿養子は可哀そうと思うのに、なぜお嫁さん側にはそう思わないのか

男同士での話にたまに聞かれる話題に「婿養子の大変さ」がある。

元夫も友達が婿養子になったとかで、飲み会にあまり出席せず、午前様になれないことをかわいそうだと言っていた。

自分の友達の義理の家との関係を気の毒に思う今なら、リアルに考えるかも知れないので私は言ってみた。

「その大変さがわかるなら、それをお嫁さんとして夫の実家に入った女性にもあてはめることができるでしょ?友達は飲み会に来れなくなっただけで、家事を手伝わされてはいないでしょう?」

それから元夫は黙ったが、私にその気の毒さをあてはめて行動することはなかった。

会社のロッカーで、結婚したばかりの若い女の子が、着替えてた私に「同じ敷地に義父母が住んでいてせっかくの土日に3食もご飯を作らされて全然休まらない。土日くらい外食したりして楽しみたいのに」

だんなさんは手伝うどころか、何もせず、彼女の不満も聞いてやらず、義父母にも提案しないらしい。フルタイムで働く女性が多い今の世の中に昔と同じルールを持ってくるのがおかしい。

私もお盆の直後だったので、つい感情が入ってしまい、「親に何も言えない男は、この先変わることは絶対ない、子供もいないなら早く離婚した方がいいよ。あなたは大丈夫!ぜったいあなたのことを一番大事にしてくれる素敵なだんなさんが見つかるよ!」

後で、あんまり感情が入りすぎて離婚まで勧めてしまい、いかんかったかな・・・と反省笑。

私はその後会社を辞めたが、その女の子から年賀状が来て、はしっこに一行、「離婚しました!楽しいです!」と書いてあった笑。

そのまた1年後の年賀状には、「再婚しました!すごく幸せです!」と書いてあり、私自身も嬉しくなった。

女性が一方的に我慢しないといけない時代から、少しずつ女性も自分の人生を生きやすく楽しむ勇気が出てきたのかもしれない。

特に親しいわけでもなかったのに、私に漏らしたのは、私がそっち側の女子じゃないことを見抜いていたのかもね笑。

ジヨンの夫が「育児休暇」を取ると言った時に、義母が「やめて!うちの息子の出世を邪魔する気?」と息子じゃなくジヨンに言う。

女には大好きな仕事を放りださせてもいいのかよ。

 

ジャスミンKYOKOの煩悩だらけの映画トーク


⇧ジヨンのお姉さんがいいキャラですきだった

私にワガママだと言った親戚のおばさんにこの映画をすごく見せたいけど、「え?どこが可哀そうなの?」と言いそう。

こういう人たちは、本当に「無自覚」なので悪びれてないんです。

私は「嫁(よめ)」という呼び方が嫌いで、元夫に今のパートナーにも「うちの嫁がさ」という言い方はしないでとお願いしてた。

「女へん」に「家」なんてこき使っていい意味みたいに見える。この呼び方は義父母も使えるから好きじゃないというのもある。

結婚したら、「男の親の方がなんだか偉そう」なのにも気づきます。

孫が生まれてお宮参りの記念写真のとき、着物を上からかぶせて孫を抱っこして写るのは義母の方。女の親の方は孫を抱っこして撮らせてもらえません。

「交代で撮りましょう」とも言わないんだよね。

娘の幸せのため、女の方の両親は出過ぎず、我慢しているのです。

元夫の家は、お正月やお盆の度にうちの両親を招待しました。

最初の数回は娘のためにがんばって行っていた両親も共働きでやっとの休みでもあるし、自分の父母の家にも行くしで、次のお正月からお断りすることにした。それは当然だと思うし、もう3回位行ったのだから義理は果たしたと思う。

私と夫がそのことでケンカしないよう、母上は元夫に直接「お正月は他の娘や孫も帰ってくるし、自分たちの実家にも行くので今度のお正月からはご遠慮させていただくから、お気持ちだけはありがたく頂きますとお父さんに言っておいて」と丁寧に頼んだ。

それなのに正月が近づいても元夫は自分の両親にそのことを全然言わず、料理の関係もあるだろうし、「早く言って」と催促しても言わない。

もうお正月寸前、義父がたまたま「お父さんたちは二人共来てくれるんだよね」みたいなことを口にした時に、(こいつ、まだ言ってない)と思い、私から丁寧に言ったら。

「こっちが呼んでやってるのになんだ、それは!!」と激高した。

「呼んでやってるのに」にすべてが凝縮されていた。

「嫁側が来ないなんて納得がいかん」こちらを下に見ているからそういう言葉が自然と出るのだ。

私は礼を尽くして言ったのに、そう返され泣いたが、それを目の前で見てた元夫は傍観してただけ。

かばいもせず、自分が言うのが遅れたこともとうとう言わなかった。

こういう「男の家の方が上」という風習がある家は早く消滅してほしい。

うちは姉妹だからないが、もし弟や兄がいてうちの父母が偉そうにしてたら多分私は注意しただろう。

ただ、私には息子がいる。

帰りに友達と「あのオモニみたいにならないように注意しないとね!!」と言い合った笑。

女性の多くは、真っ向から男性と対立する気はないし、男性の素晴らしさに感謝もしている。ただ、「相手が男性だったらしないこと」をしないでほしい、ただそれだけなのです。

私個人は男性のみの職業やスポーツなどはあってもいいと思っている。ただ、あの「緊急事態で倒れた人を助けようとしている女性が土俵に入るのを出て行かせようとした」というような融通のきかないことはやめてほしい。

彼女は土俵が女性は入れないと知っていて、それでも命を優先したのだから。

この映画は、言ってる本人が自覚すらしていない「無自覚な女性差別」を取り上げて、わかりやすい悪者を設定していないのが逆にそのことを目立たせてリアルだった。

ただ、あまりにも感情移入しすぎるので、疲れた映画だった。帰って何もしていないK氏に八つ当たりしそうになった笑。

「今日の私には下手なこと言わんほうがいいよ」

「な、何の映画見たの!?」(怖がっているK氏笑)

こういう映画で色々と考えて行動に移してくれる男性が増えてくれることを祈ります。

すごく良かったけど、もう一度見るのはしんどいので、18位。

彼氏や夫と出かけて、ぜひ反応を見てみてください!

「ブラックライブズマター」※を語る前にまずは目の前の女性から大切にしよう。

※2020年にアメリカで丸腰の黒人の首を膝で長時間押さえつけて死に至らしめた白人警官に抗議して全米で始まった「黒人の命も大事」という運動。




映画『82年生まれ、キム・ジヨン』のキャスト

@『82年生まれ、キム・ジヨン』(2020年 韓国)

キム・ジヨン・・・・・・・チョン・ユミ

チョン・デヒョン・・・・・コン・ユ

 

【2020】ジャスミンKYOKOの映画私的ランキング

1位・・・・『ランボー ラスト・ブラッド』

2位・・・・『フォードvsフェラーリ』

3位・・・・『黒い司法 0%からの奇跡』

4位・・・・『バッドボーイズ  フォー・ライフ』

5位・・・・『1917 命をかけた伝令』

6位・・・・『プリズン・エスケープ』

7位・・・・『ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語』

8位・・・・『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』

9位・・・・『博士と狂人』

10位・・・・『ある画家の数奇な運命』

11位・・・・『グッバイ、リチャード!』

12位・・・・『オフィシャル・シークレット』

13位・・・・『スキャンダル』

14位・・・・『デンジャー・クロース 極限着弾』

15位・・・・『透明人間』

16位・・・・『シカゴ7裁判』

17位・・・・『タイムリミット 見知らぬ影』

18位・・・・『82年生まれ、キム・ジヨン』

19位・・・・『ミッドウェイ』

20位・・・・『リチャード・ジュエル』

21位・・・・『マザーレス・ブルックリン』

22位・・・・『エジソンズ・ゲーム』

23位・・・・『シチリアーノ 裏切りの美学』

24位・・・・『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』

25位・・・・『ストレイ・ドッグ』

26位・・・・『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』

27位・・・・『TENET(テネット)』

28位・・・・『ペット・セメタリー』

29位・・・・『ライブ・リポート』

30位・・・・『ウルフズコール』

31位・・・・『異端の鳥』

32位・・・・『幸せへのまわり道』

33位・・・・『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』

34位・・・・『ポップスター』

35位・・・・『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA