『キャンディマン』(ネタバレレビュー)ホラーにオシャレと社会的メッセージはいらない

こんばんは、ジャスミンKYOKOです。

久しぶりに映画が終わった後、放心状態、「無味無臭」な空虚感を味わいました笑。

「な、なに?これ・・・・・」

感想がない・・・・。

まあホラーには、最初からあまり「期待」というのはしてないけど、このシリーズってこんな感じなの??

『キャンディマン』は、1992年に同名の1作目が公開。今回の『キャンディマン』は、後の2、3作目の続きというより最初の1作目の続編に近いように作られた映画らしい。

なんかね、社会的メッセージが強かった、そしてムダにオシャレ笑。

私はその1作目を知らないからかもしれないが、ホラーは単純にポップコーン食べながら楽しみたいものなんだよーーー。

終わった後に暗くなったり、考えさせられたりするのはかんべんしてくれよ。

ホラーは「道徳」の時間じゃないのよ、ストレス発散とエンタメなのよーーー!(泣)バカモンがーー!

ストーリー

黒人の貧困層が多く住んでいたシカゴの公営住宅「カブリーニ=グリーン」は、その姿を変え、今はその一部は高級コンドミニアムになっていた。

その高級コンドミニアムに住む、成功したアーティストのアンソニーは、彼女の弟から「カブリーニ=グリーン」にある都市伝説を初めて聞く。

「キャンディマン」と5回、鏡に向かって唱えると、カギ爪の殺人鬼が出てきて殺されるという。

最初は聞き流したものの、最近プレッシャーから思ったような作品が描けないため彼は、新作の題材にしようとまだ残っている公営住宅に行き、都市伝説を探り始めるが・・。

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以下ネタバレレビューになります。

ホラーにオシャレは不要

⇧アンソニーの新作アートを酷評した批評家のマンション(マリーナシティ)がオシャレすぎ。

最初のオープニングから、シカゴのマリーナシティ※が出てきて、しかも鏡を思わせる逆さまに映った字や画像。

※マリーナシティ・・・・建築家バート・ランドゴールどバーグが手掛けた1964~1968年に建設された商業施設と住宅の複合ビル。「トウモロコシの穂軸」と親しみを込めて呼ばれている。

マリーナシティ(矢印の先の2つのビル)

うーん、なんかオシャレ。

ホラーにはオシャレさを入れると、怖さがなくなるのになあ・・・とイヤな予感が的中。

全然・・・・!!怖くなかった!!!!

ビクビクハラハラもなかった・・・・(泣)

ホラーの舞台が都市部は、いかんよ。

ホラーは警官もすぐ来ない、停電も起きやすく、叫んでも隣に聞こえない田舎じゃないとね。

なんだろうね。最近の傾向で黒人さんが最近よくホラーに出るようになったけど、血しぶきも目立たないし、なんかオシャレに見えちゃってホラー感少ないんだよね。

田舎のダサい白人が逃げ回る方が恐怖感感じるのは私だけなのか。

CMに騙された

⇧このCMに惹かれて行った人は要注意。(→私もその一人)

社会的メッセージを色濃くした作品なら、こういうCMの作り方はしないでくれ。

ホラーの定番、おバカなティーンネイジャーがやらかしちゃうシーン。

都市伝説の「キャンディマン」とトイレで5回唱えて見事召喚して、惨殺されるのだ。

こういうCM流すということは、そういうホラーが好きな人が来ちゃうだろうが!。

アホなティーンネイジャーがやらかすシーンは、映画序盤のまだキャンディマンが何者かよくわからん時にバンバン出して殺されて行くほうがより怖さが盛り上がると思うけど、これは物語の中盤・・・。

どういうホラーにしたいのかが見いだせないまま、後半に突入・・・。うーーーん。

主人公の周りの登場人物の構図がわかりづらい

⇧キャンディマンの都市伝説に詳しいコインランドリーのオーナー。

黒人さんは肌が強いからか、老人と言われてもこの人、けっこう若く見えるよね。

アンソニーの母親が出てきた時も、彼女より若くてキレイだったから、なんだか人物の相関図が顔だけで読み取りづらかった。

古いコインランドリーはアメリカかぶれには素敵だったけどね。

こういう惨劇はこういう古い住宅地でやってくだされ。高級コンドミニアムだとね、ピンとこないのよ。(文句ばっかり笑)

ジャスミンKYOKOの煩悩だらけの映画トーク

アメをくれるいいおじいさんが「キャンディマン」になる背景が書かれるが、黒人に対する白人警官の差別によるものなんだよね。

キャンディマンがいつも連れている蜂も、黒人差別で蜂の巣箱にくくりつけられて死んだ黒人がいたからとかなんとか、口頭で説明があるんだけど、そんなのいいから、もっと蜂を怖く効果的に使えよ!!

2020年に黒人青年が白人警官に喉元を9分以上膝で押さえつけられて亡くなったという事件は、全米にデモと暴動をもたらした。(ブラックライブズマター運動)

たぶん、タイムリーだったから、この『キャンディマン』の続編をつくったのかもしれないけど、差別はいけないこと、悲しいこととはわかってるよ。

わかってるけど、それをホラーに持ってこないでくれ!楽しめないじゃないか!

しかも死ぬのは全部白人というのもひっかかる。

社会的メッセージを強く出しながら、死ぬのはオール白人というのは説得力がない。

単なる復讐映画になりさがっていてホラーとしても社会的メッセージの映画としても、ダメ。

とにかくね、メッセージを出したいなら「ホラー」というジャンルを選ばないでくれ!

ホラーの大人気殺人鬼ジェイソンもフレディも、そりゃあ辛い過去はあったけれど、そこに焦点を持っていってないから楽しめるんじゃないか。

おバカな若者たちをバンバン殺すから面白いし、誰が最初にやられるかを予想するのもホラーの醍醐味なのに。(まあ、エロいことやってるカップルが一番最初が多いけどね笑)

ラストあたりでキャンディマンが蜂たちの力でちょっと体が浮くところは少しウケたけどね(数十センチ浮いて何の意味があるの?って笑)

「いっぺんに酔いが覚める」映画とはこういうこと。しかも極めつけがエンドロールの最後に「差別を見つけたら黒人差別撲滅団体に連絡ください」で終わる。

ふざけるなー!!

最下位の『カポネ』を脅かす駄作であった。

・・・・とここまで言っておきながら、「キャンディマン」と5回唱えることは絶対しないビビリなのであった笑。

@『キャンディマン』(2021年 米)

アンソニー・マッコイ・・・・・ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世

ブリアナ・カートライト・・・・テヨナ・パリス

トロイ・カートライト・・・・・ネイサン・スチュワート=ジャレット

1位・・・・・『ラスト・フル・メジャー』  

2位・・・・・『KCIA 南山の部長たち』

3位・・・・・『最後の決闘裁判』

4位・・・・・『スイング・ステート』

5位・・・・・『ヤクザと家族 The Family』

6位・・・・・『プロミシング・ヤング・ウーマン』

7位・・・・・『グリーンランド 地球最後の2日間』

8位・・・・・『ある人質 生還までの398日間』

9位・・・・・『クーリエ 最高機密の運び屋』

10位・・・・・『ビバリウム』

11位・・・・・『RUN』

12位・・・・・『インヘリタンス』

13位・・・・・『ワイルド・スピード JETBREAK』

14位・・・・・『アオラレ』

15位・・・・・『キル・チーム』

16位・・・・・『ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日』

17位・・・・・『秘密への招待状』

18位・・・・・『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』

19位・・・・・『モンタナの目撃者』

20位・・・・・『OLD』

21位・・・・・『アウシュビッツ・レポート』

22位・・・・・『孤狼の血 LEBEL2』

23位・・・・・『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』

24位・・・・・『アウトポスト』

25位・・・・・『聖なる犯罪者』

26位・・・・・『ジェントルメン』

27位・・・・・『ファイナル・プラン』

28位・・・・・『ドント・ブリーズ2』

29位・・・・・『ゴジラVSコング』

30位・・・・・『ノマドランド』

31位・・・・・『キング・オブ・シーヴズ』

32位・・・・・『AVA/エヴァ』

33位・・・・・『テスラ エジソンが恐れた天才』

34位・・・・・『Mr.ノーバディ』

35位・・・・・『白頭山大噴火』

36位・・・・・『キャンディマン』

37位・・・・・『カポネ』