『スイング・ステート』小さな町の町長選が全米を巻き込む選挙戦になる!

こんばんは、ジャスミンKYOKOです。

ブラピの会社「プランB」制作のビジネス映画が来るなら行かねば!と思い『スイング・ステート』に行ってきた。

以前プランBが手掛けた、リーマンショックの原因を描いた『マネー・ショート 華麗なる逆転』が面白かったからだ。

この映画は、民主党が共和党(保守派)の支持者が多くいるラストベルト(低所得。肉体労働者が多い、錆びついた工業地帯の意味)にどう切り込んでいくかが描かれていて、アメリカの選挙システムの一端もちょっとわかって面白かった。

都会のハイソな生活に慣れすぎたゲイリー(スティーブ・カレル)が、いかに田舎の有権者の心を掴むかの、その戦略に加えアメリカかぶれとしてはアメリカ中西部の田舎がこれでもかと出てきて楽しかった。

思いもよらないラストも最高だった!

前回の同じくプランBの『バイス』ほどはふざけていなかったので、コメディ感はちょうどよく、笑いあって、驚きがあって勉強にもなって、すごく見応えのあるビジネス映画だった!

ビジネス映画だけど、難しくはないので、敬遠せずにぜひ映画館へ。



ストーリー


⇧町長選に立候補する大佐(左。クリス・クーパー)と民主党の選挙陣営のベテラン、ゲイリー(スティーブ・カレル)。

アメリカ大統領選で、当選確実だと思われていたヒラリー・・クリントンが、ドナルド・トランプにまさかの敗北。

メンツを取り戻したい民主党。

ヒラリー陣営を担っていた選挙参謀チームのゲイリー・ジマー(スティーブ・カレル)は、町長に意見する退役軍人の大佐(クリス・クーパー)を写したYou Tubeを見て、民主党がラストベルトに切り込む広告塔として彼にチャンスを見出す。

民主党が乗り込むと、共和党も党の全勢力をかけて参戦し、小さな町の町長選は次第にアメリカ全土に注目される闘いになっていく。

ラストベルトとは?

この映画のタイトル、スイングステートとは「激戦州」という意味。

中西部の工業地帯は、低所得の白人層が多く住み、もともと共和党支持者が多い州。

かつて鉄鋼業や自動車工業などで好景気を味わったが、70年代後半から徐々に衰退し、今は廃墟や廃れた工場ばかりで、その有様から「ラストベルト(錆びついた工業地帯)」と呼ばれるように。

ニューヨーク州、ミシガン州や、ウィスコンシン州、ペンシルベニア州、オハイオ州、インディアナ州、イリノイ州など、ほとんどが五大湖周辺の地域である。

大統領選挙などは、このラストベルトは激戦区(スイング・ステート)になるため、2大政党は常にここの住民の情勢に注目しているのだ。

ニューヨーカーの想像を超える田舎のもてなしに戸惑うゲイリーに笑う


「とりあえず選挙の期間だけ、ここの有権者に合わせとけ」感が満載のゲイリー(スティーブ・カレル)。

パリッとした高級スーツを脱ぎ捨て、わざわざアメリカのお父さん御用達のチェックのシャツを着て、バーではハンバーガーを注文する。

とにかく民主党に興味を持ってもらおうと田舎に合わせる努力をするが、彼の想定を超える田舎の人のやり方に毎回驚かされ、観ているこっちはおかしくて笑ってしまう。

牧場の牛の餌やりを手伝わされたり、バーで飲んだら翌日は町の全員がゲイリーを知ってたりとプライバシーも何もない彼らに辟易する彼の姿に大ウケ。

ニューヨークで自然派の体にいいおしゃれなご飯やスイーツを食べ慣れていたゲイリーが、久しぶりに食べた、田舎の糖質とカロリー度外視のブルーベリーパイ。

それががあまりにも美味しくて食べるのが止められず、人目をキョロキョロ気にしながらも、口からこぼしにこぼして完食するのが、ほんとおかしかった。

政治の陰ではいつも「有権者」は置いてきぼり


⇧民主党の広告塔に持ち上げられたヘイスティング大佐(クリス・クーパー)。

この田舎町で絶大な支持を受けるヘイスティング大佐を町長選に推したことで、なかなか切り込めないラストベルトの支持は民主党に傾いたかに見えた。

しかし共和党が本気のスタッフを送り込んで来たことで、小さな町の町長選は、双方の党のプライドと予算をかけて、ITチームなどを投入し有権者の取り合いになっていく。

全米からマスコミも大集結して、静かな町は大騒ぎ。


⇧民主党のゲイリー(左。スティーブ・カレル)と共和党のフェイス(右。ローズ・バーン)。

町長選が激戦化していくうちに、町の住民(有権者)は脇に置いといて党のことしか考えていない党員たちの姿が観客のわたしたちには見えてくる。

大統領選挙もこんな風になってるんだろうなあ。

最近の日本の自民党の総裁を決める選挙も「自分たちのことしか考えてない」感じが満載だったよね。国民は置いてきぼり。

映画ではここを最大限に皮肉って写しています♪ ブラピ、作品選びが素晴らしい。

アメリカかぶれのツボが満載!


⇧田舎のカフェに並べられた糖質・カロリー度外視のスイーツがアメリカかぶれにはたまらなかった!

アメリカかぶれは、映画のスタートから心を鷲掴みにされます。

アメリカの歴代大統領が、庶民の味を食べてる画像が次々と流れるシーンから始まる。

ケネディからトランプまでの大統領たちが、「ピザ」や「パイ」や「ハンバーガー」なんかを笑顔で食べてるシーン。

「あーケネディ、ジョンソン、あ、ニクソン、カーター、レーガン!、パパブッシュ、クリントン、息子ブッシュ、オバマ、トランプ・・・」

1人だけフォード大統領の名前を忘れてたけど、それ以外はすぐ顔見て当てて楽しかった♪(フォードはニクソンとカーターの間)。

ケネディとオバマ大統領の時にキュンキュンしました。

でもこれは、大統領が庶民の味を食べることで親近感を与える、選挙のアピール法の1つなのよね。だから、この映画の意図する皮肉のシーンではあるのよ。

それはわかっていても自民党総裁選よりなんて素敵な顔ぶれなのかしら!

冒頭からもうときめいてるアメリカかぶれに、アメリカ中西部の田舎の雰囲気がとどめを刺す。

走っているのは、黒や赤のピックアップトラックだらけ。

町のおじさんはみんなチェックのシャツを着てるのはお約束。

ゲイリーが食べるバドワイザーとハンバーガーも最高だし、カフェの店主から大佐に届けるようゲイリーが頼まれるブルーベリーパイも美味しそう!

ガラスの丸いケースに入ったアメリカンビスケットや、チョコチップクッキー。

丸々と太ったおばさまが営むカフェや、かっぷくのいいチェックのシャツを着た兄弟でいつも一緒に行動するおじさん。

デカフェ(カフェインレスのコーヒー)なんてもちろんない、ミルクとシュガーたっぷりのコーヒー。

Wi-Fiがまったくつながらなくて、選挙スタッフ全員で小学校の校庭の近くに車を停めて、小学校のWi-Fi使って車中でパソコンするとこなんか、ツボ!

女ターミネーターが出てた

あれ、この女子なんか見たことある。

映画の途中で思い出してスッキリ!!

あの全然面白くなかったターミネーターの最新作『ターミネーター ニューフェイト』で、人間とのロボットのハイブリッドな強化人間をやってた女子だ!

あれにはがっかりしたのよね、ちょっと戦っただけでぜいぜい言う女ターミネーターには(泣)。

せっかく大作に出たのに、映画が面白くなかったからか、彼女をあれからあまり見なかったな。

ブラピの会社の映画に出れてよかったね(そこ?)。



ジャスミンKYOKOの煩悩だらけの映画トーク


⇧牛の餌やりを手伝わされるゲイリー(スティーブ・カレル)。

こういう振り切った作品が大好きです!!

下品な会話も満載だし、最近の風潮をあまりにも忖度して女のキャストの比率を無理に上げるようなこともしてないし。

ブラピからの、最近のハリウッド作品に対する警鐘かもしれん♪(褒め殺し)

無駄に黒人やアジア人、ヒスパニック(スペイン系)のキャストを入れず、本当にちゃんとアメリカ中西部の田舎町を再現してる。

そんなにその人種、この町におらんやろ!ってツッコミ入れずに済んだ♪

最近は中世の貴族の話に黒人の士官がいたりと、歴史的に不自然な作品が多いのよね。

そんなの求めとらん!

白人以外の人種がしても良さそうな役を人種で採用されないというのはダメだけど、歴史を変えるな!

不自然なくらい女をアクションで多用するな!と言いたい。

世の中の顔色を伺うような作品ばかりだと映画界は衰退しますぞ。

たぶん映画の制作陣って男の人が多いから、その気の使い方の加減が分かってないのかも。「わたしたちは気を使ってますよ」というアピールにしか見えない。

本当に女が求めているものは、製作中にラブシーンを関係ない男性スタッフまで見に来たり、キャスティングの条件にプロデューサーとの性的関係を求められたり、そういうことしないでって言ってるだけなのにね。

この映画の選挙陣営と一緒で、「はいはい、うるさいからとりあえず女を入れとけ」みたいな、とりあえず感っていうのは、有権者にも映画の観客にも丸見えですから。

思いも寄らないラストが最高!!

見た後しばらく興奮が取れませんでした。面白かった!

これはぜひ、映画館で楽しく見てもらいたい!!

アメリカかぶれの点数も多数入ってこのランキングになりました笑。

政治モノだけど、難しくはなく、コメディとしても最高なので、敬遠せずに見てくだされ。

映画『スイング・ステート』のキャスト

@『スイング・ステート』(2020年 米)

ゲイリー・ジマー・・・・・・スティーブン・カレル

フェイス・ブリュースター・・ローズ・バーン

ジャック・ヘイスティング・・クリス・クーパー

ダイアナ・ヘイスティング・・マッケンジー・ディヴィス

カート・ファーランダー・・・トファー・グレイス

【2021】ジャスミンKYOKOの映画私的ランキング

1位・・・・・『ラスト・フル・メジャー』

2位・・・・・『KCIA 南山の部長たち』

3位・・・・・『スイング・ステート』

4位・・・・・『ヤクザと家族 The Family』

5位・・・・・『プロミシング・ヤング・ウーマン』

6位・・・・・『グリーンランド 地球最後の2日間』

7位・・・・・『ある人質 生還までの398日間』

8位・・・・・『ビバリウム』

9位・・・・・『RUN』

10位・・・・・『インヘリタンス』

11位・・・・・『ワイルド・スピード JETBREAK』

12位・・・・・『アオラレ』

13位・・・・・『キル・チーム』

14位・・・・・『ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日』

15位・・・・・『秘密への招待状』

16位・・・・・『モンタナの目撃者』

17位・・・・・『OLD』

18位・・・・・『アウシュビッツ・レポート』

19位・・・・・『孤狼の血 LEBEL2』

20位・・・・・『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』

21位・・・・・『アウトポスト』

22位・・・・・『聖なる犯罪者』

23位・・・・・『ジェントルメン』

24位・・・・・『ファイナル・プラン』

25位・・・・・『ドント・ブリーズ2』

26位・・・・・『ゴジラVSコング』

27位・・・・・『ノマドランド』

28位・・・・・『キング・オブ・シーヴズ』

29位・・・・・『AVA/エヴァ』

30位・・・・・『テスラ エジソンが恐れた天才』

31位・・・・・『Mr.ノーバディ』

32位・・・・・『白頭山大噴火』

33位・・・・・『カポネ』




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA